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外注・比較 2026.10.14 公開 読了 21分

営業リスト作成代行の料金と選び方:外注・購入・ツールを比べて決める

営業リストの作成を外に頼もうとして料金を調べると、その幅の広さに戸惑うかもしれません。同じ「営業リスト作成」でも、項目ごとに1件数円を足していく料金もあれば、1件100円を超える目安が示されていることもあり、作業した時間で払う形や、基本料金に項目の料金を足す形もあります。本記事では、営業リスト作成代行(営業リスト作成サービス)の料金がどう決まるのかを、各社の公式の料金ページで2026年10月に確かめた例をもとに整理し、代行会社・クラウドソーシング・リスト販売・自分で作る方法の比べ方、見積もりの前に決めて伝えること、納品されたリストの確かめ方、担当者名などの個人情報を含む作業を外に頼むときの注意までを解説します。

代行会社・クラウドソーシング・データの購入を表す3枚のカードを見比べながら、ノートパソコンで営業リストを確かめるビジネスパーソンのイメージ

この記事の3つの要点

  • 1

    営業リストの用意のしかたは、代行会社に頼む、クラウドソーシングで個人に頼む、リストを買う、企業データベースなどで自分で作る、の大きく4つです。料金は件数だけでなく、欲しい項目の数、人が1社ずつ調べるのかデータから抜き出すのか、最低料金や基本料金の有無で変わるため、1件あたりの単価だけでは比べられません。

  • 2

    見積もりの前に、連絡に使う手段、業種・地域・規模、件数、欲しい列、外したい会社、納品の形を書き出し、同じ条件で複数の見積もりを取って税込みの総額で比べます。納品されたリストは、重複や古い情報、データの出どころを確かめてから使います。

  • 3

    担当者名などの個人情報を含む作業を外に頼むときは、個人情報保護委員会のガイドラインが示す委託先の監督(適切な委託先の選定・委託契約の締結・取扱状況の把握)が関わります。必要のない個人データは渡さず、個人に頼む場合は取引条件を書面やメールで明らかにしておきます。

1 営業リストを用意する4つの方法

「営業リスト作成代行」や「営業リスト作成サービス」と調べると、代行会社の案内、クラウドソーシングの出品、リストの販売、企業データベースのツールが入り混じって出てきます。どれも営業リストを手に入れる方法ですが、お金を払う相手と、その代わりに誰が手を動かすのかが違います。まずは大きく4つに分けて整理しておくと、料金を見比べるときに迷いにくくなります。

方法料金の主な形向いている場面気をつけること
① 代行会社に頼む件数×単価、項目ごとの料金、月額や時間制、見積もり制など会社による条件が細かい、1社ずつ調べる作業が多い、社内に手が足りない最低料金や基本料金、再委託の有無、データの出どころ
② クラウドソーシングで個人に頼む出品されたパッケージの料金、または依頼ごとの見積もり件数がそれほど多くない、条件がはっきりしている出品者ごとに料金と作り方の差が大きい。取引条件を書面やメッセージで明らかにする
③ リストを買う件数×単価、基本料金+項目の料金などすでに分類されたデータで足りる、早く欲しいデータに載っていない会社や項目は手に入らない。集め方と更新の時期
④ 自分で作る(企業データベース・ツール)月額制、またはダウンロードした件数ごとの従量課金など条件を変えながら何度も作りたい、少ない件数から試したい絞り込みと確認の手間は自社で持つ

① 代行会社に頼む

リストの作成を仕事として請け負う会社に、条件を伝えて作ってもらう方法です。人が1社ずつホームページなどを調べて入力するのか、自社で持っているデータから抜き出すのかは会社によって違い、料金も件数ごと、項目ごと、月ごと、見積もりごとと形がさまざまです。テレアポやフォーム営業などの営業代行とあわせて請け負う会社もあるため、リストだけを頼むのか、その後の連絡まで任せたいのかを先に決めておくと、話が早く進みます。取引先の一覧や個人情報を渡す必要がある場合に、扱いを契約で取り決めやすい点も特徴です。

② クラウドソーシングで個人に頼む

ランサーズ、クラウドワークス、ココナラのようなクラウドソーシングのサービスで、個人や小さな事業者に頼む方法です。出品されているパッケージを選んで相談する形と、依頼を出して引き受けてくれる人を探す形があります。料金も作り方も出品者ごとの差が大きく、同じサービスの中に、人が調べて入力するものもあれば、プログラムで集めたデータを納品するものもあります。依頼文と、納品物の確かめ方を自社で用意できると使いやすい方法です。

③ リストを買う

調査会社やデータベースの会社が持っている企業データを、条件で抜き出して買う方法です。すでに整えられたデータから取り出すので早く手に入りやすい反面、そのデータに載っていない会社や、もともと持っていない項目は手に入りません。いつ時点の情報か、どうやって集めた情報かは会社によって違うため、買う前に確かめておきます。リストの購入先の選び方やリスクは、営業屋のコラム営業リストはどこで買う?購入の相場・リスク・自作との比較で詳しく扱っています。

④ 自分で作る(企業データベース・ツール)

企業データベースや営業リスト作成ツールを使い、自社の担当者が条件を指定して一覧を作る方法です。条件を変えながら何度も作り直せることや、少ない件数から試せることが向いている点で、その代わりに、絞り込みの条件を決めて一覧を確かめる手間は自社で持つことになります。ツールごとの料金や機能の違いは営業リスト作成ツール10選を比較【2026年版】料金・機能・選び方でまとめています。

なお、①と②は「人の手間を買う」方法、③と④は「すでにあるデータを使う」方法と言い換えることもできますが、実際の境目ははっきりしていません。代行会社が自社のデータから抜き出して納品することもあれば、データベースで作った土台の一覧に、確認や追加の調べものだけを外の人に頼むこともあります。

2 料金の決まり方:何で値段が変わるのか

営業リスト作成の料金は、「1件いくら」だけで決まるわけではありません。料金を公開している各社のページを見比べると、件数のほかに、欲しい項目の数、作り方、最低料金や基本料金、作業の時間といった要素が組み合わさって総額が決まっていることが分かります。

件数・項目の数・絞り込みの条件・納期・納品の形という5つの要素が、1つの値札につながって料金が決まる様子を表した図
要素料金への影響公式のページで見られた例(2026年10月)
件数件数が増えるほど総額は上がる。件数が増えると1件あたりの単価が下がる仕組みもある東京商工リサーチの「TSR営業支援ファイル」は、社数が増えるほど情報料金の単価が下がる段階料金制
項目の数電話番号、問い合わせフォームのURL、従業員数など、欲しい列が増えるほど上がるTSR営業支援ファイルは収録項目の数に応じて6種類のレイアウトを用意。ココナラのある出品は、ホームページのURLが1件3円、問い合わせフォームのURLが1件5円など項目ごとに追加
作り方(調べ方)人が1社ずつ調べるのか、データやプログラムで抜き出すのかで手間が変わるココナラの同じ出品は、ホームページと問い合わせフォームのURLを独自のプログラムで自動収集し、有効なリンク・情報ではないものも含まれることがあると明記
条件の難しさ業種や地域だけで絞れるか、1社ずつ読まないと分からない条件か(見積もりで確かめる)
納期・納品の形急ぎの対応や、列の並び・ファイル形式の指定に追加の料金がかかるかどうかは依頼先による(見積もりで確かめる)
最低料金・基本料金少ない件数でも一定の金額がかかるランサーズは依頼を10,000円から受け付けると案内。TSR営業支援ファイルは1〜2,500社で基本料金50,000円/回。ココナラの同じ出品は最低料金2,000円(税抜)
作業の時間件数ではなく、作業した時間で払う形もあるオンラインアシスタントのフジ子さんは、月20時間で62,400円(税込68,640円)からの月額制

このうち見落としやすいのが、最低料金と基本料金です。たとえば100件だけ欲しい場合、1件あたりの単価が安くても、最低料金が決められていれば実際に払う額はその金額になります。反対に件数が多い場合は、件数に応じて単価が下がるかどうかで総額が大きく変わります。見積もりを比べるときは、1件あたりの単価ではなく、「この条件で、この件数を頼むと、税込みでいくらになるか」という総額でそろえるのが確実です。

また、同じ「1件」でも、会社名と所在地だけの1件と、電話番号や問い合わせフォームのURLまでそろった1件とでは中身が違います。情報が見つからない項目を空欄のまま1件と数えるのか、項目がそろわない会社は外して数えるのかも、依頼先によって違うことがあります。単価を比べる前に、1件に何が入っているのかをそろえておきましょう。

3 公式ページで確かめた料金の例(2026年10月)

ここでは、料金を公開しているサービスのうち、頼み先の種類ごとの例を挙げます。いずれも2026年10月に各社の公式ページ(クラウドソーシングは運営会社の案内ページと、公開されている出品のページ)を開いて確かめた内容です。料金は変わることがあり、税込み・税別の表示もページによって違うため、依頼の前には最新のページと見積もりで確かめてください。また、料金をページに載せず、見積もりで決めている会社もあります。

頼み先の種類サービス(出典)公式のページに書かれている料金料金の形
クラウドソーシングランサーズ「営業代行を依頼するならランサーズ」営業リスト作成の相場価格として50円〜150円/件(リスト1件につき)。依頼は10,000円から件数×単価
クラウドソーシング(出品)ココナラに出品されている、ある営業リスト作成サービス基本の項目(業界・業種・会社名・住所)に、ホームページのURL1件3円、問い合わせフォームのURL1件5円、従業員数と電話番号は各1件1円を追加。最低料金2,000円(税抜)項目ごとの料金
時間で頼む(オンラインアシスタント)フジ子さん「料金プラン」月20時間62,400円(税込68,640円)、月30時間92,700円(税込101,970円)、月50時間137,000円(税込150,700円)。1か月ごとの自動更新。1週間・2時間の無料トライアルあり月額(時間)
リスト販売(調査会社)東京商工リサーチ「TSR営業支援ファイル」のページと料金表基本料金(1〜2,500社は50,000円/回)と、情報料金(項目の数に応じた6種類のレイアウトごとの単価×社数。500社未満でも500社分の固定料金)の合算基本料金+項目の料金
リスト販売(データベースから件数で購入)SalesNow Lite1件50円(税込55円)。最低100件から。月額0円件数×単価
自分で作る(企業データベース)リスジェネ(営業屋)検索・閲覧は無料。ダウンロードは1件3円で17件から。初期費用・月額費用0円件数×単価

ランサーズの案内ページは、営業リスト作成のほかにテレアポ代行やメール・フォーム営業などの相場価格もあわせて示しており、フリーランスに直接頼むため初期費用や契約期間の縛りはないと説明しています。東京商工リサーチの料金表どおりに当てはめると、たとえば500社で最も項目の少ないレイアウトを選んだ場合は、基本料金50,000円に情報料金30,000円を足した80,000円になります。同社は、このファイルの企業情報が全国の拠点に在籍する調査員の取材にもとづく企業データベースを元にしていると説明しており、企業の総合評価である「評点」を収録したレイアウトもあります。

このように、同じ「営業リスト」でも、中に入っている項目の数、データの集め方、更新の頻度、付いている評価の情報が違うため、表の金額をそのまま横に並べて高い・安いを決めることはできません。ランサーズが示す1件50円〜150円という目安と、ココナラの出品にある項目ごとに1件数円という料金との差も、項目の数や、人が調べるのかプログラムで集めるのかといった作り方の違いによるところが大きいと考えられます。比べるときは、自社が実際に使う列と、納品後に確かめる手間まで含めて考えることが大切です。

4 外に頼む場合と自分で作る場合の比べ方

外に頼むか自分で作るかを決めるときは、払うお金に加えて、社内の誰がどれだけ時間を使うのかを並べて考えます。どの方法を選んでも、条件を決める作業と、使う前に確かめる作業は社内に残るからです。

方法お金で払うもの社内の手間として残るもの
代行会社・クラウドソーシングに頼む調べる作業と入力の手間依頼の条件を決める、見積もりを比べる、納品されたリストを確かめる
リストを買うすでにあるデータ欲しい列があるかの確認、重複や古い情報の確認
自分で作る(企業データベース)データのダウンロード絞り込みの条件を決める、一覧を見て選ぶ、連絡の前に確かめる

想定ケース:関東の製造業500社のリストを用意する

関東の製造業に電話で営業する会社が、500社のリストを用意する想定ケースで考えてみます。リスジェネで自分で作る場合、企業の検索と一覧の閲覧は無料で、ダウンロードは1件3円なので、500社をダウンロードすると500件×3円で1,500円になります。ただし、この金額に含まれるのはデータだけで、条件を決めて絞り込み、一覧を見て狙いどおりの会社かを確かめ、連絡の前にホームページで事業内容や営業お断りの表示を確かめる作業は、自社の時間で行うことになります。

反対に、データベースの分類だけでは決めにくい条件、たとえば「ホームページで特定の取り組みを紹介している会社」や「担当部署の窓口まで分かる会社」のように、1社ずつ読まないと分からない条件で作りたい場合は、人が調べる作業そのものを外に頼む意味が出てきます。どちらか一方に決める必要はなく、データベースで土台の一覧を作ってから、確認や追加の調べものだけを外に頼む組み合わせも考えられます。

外に頼むかどうかの目安として、「条件はデータベースの項目(業種・地域・規模など)で表せるか」「1社ずつ読まないと分からない条件があるか」「社内で確かめる作業に使える時間はどれくらいか」の3つを先に書き出しておくと、どの方法が合うかを判断しやすくなります。

5 見積もりの前に決めて伝えること

見積もりの金額をそろえて比べるには、頼む内容を先に文章にしておくことが欠かせません。条件があいまいなまま頼むと、見積もりの前提が依頼先ごとにばらばらになり、納品されてから「欲しかった列がない」「外したかった会社が入っている」と気づくことにもなりかねません。次の項目を書き出しておきましょう。

  • 1
    目的と連絡に使う手段
    電話・問い合わせフォーム・メール・郵送のどれで連絡するのか。手段によって欠かせない列が変わります。
  • 2
    狙う会社の条件
    業種、地域、従業員の規模、設立年など。「〇〇業は除く」のような外す条件もあわせて書きます。
  • 3
    件数と優先順位
    何件必要か。条件に合う会社が多すぎる場合に、どの順で選ぶか。
  • 4
    欲しい列
    会社名・所在地・電話番号・ホームページのURL・問い合わせフォームのURL・業種・従業員数など。「あれば欲しい列」と「なければその会社を外す列」を分けておきます。
  • 5
    外したい会社
    今のお客様、取引先、競合、過去に断られた会社、営業お断りの表示がある会社。
  • 6
    納品の形と納期
    CSVかExcelか、文字コード、列の順番、1社1行にするか、いつまでに欲しいか。
  • 7
    集め方とデータの出どころ
    どこから集めるのか、いつ時点の情報か。他のサイトから集める場合は、そのサイトの利用規約に沿っているか。
  • 8
    誤りや重複の扱い
    重複や存在しない会社が見つかったときに、差し替えてもらえるかどうか。
  • 9
    個人情報の扱い
    担当者名などを含むかどうか。含む場合の扱いは第8章で説明します。

依頼文の例(想定ケース)

関東1都3県に本社がある製造業(金属加工・機械部品)のうち、従業員がおおむね30〜300名の会社の営業リストを500件お願いしたいと考えています。電話で連絡するため、会社名・本社所在地・代表電話番号・ホームページのURL・業種・従業員数の列が必要で、代表電話番号が分からない会社は外してください。添付の一覧(会社名と所在地のみ)に載っている会社は既存の取引先のため除いてください。納品はCSV(UTF-8)で1社1行、〇月〇日までを希望します。あわせて、情報をどこから集めるのか、いつ時点の情報か、重複や存在しない会社が見つかった場合の扱いを教えてください。

この例で、外してほしい取引先の一覧を「会社名と所在地のみ」にしているのは、照らし合わせに必要のない担当者名などを外に出さないためです。同じ文面を複数の依頼先に送れば、見積もりの前提がそろい、金額や納期を比べやすくなります。

6 頼み先を比べるときのチェックポイント

見積もりがそろったら、金額だけで決めずに、次の点も見比べます。とくに「1件」に何が入っているのかと、データの集め方は、納品後の使いやすさに直結します。

確かめることなぜ大事か
「1件」に含まれる項目会社名だけの1件と、電話番号やURLまでそろった1件では中身が違う
情報がない項目の扱い情報がない項目は空欄になると明記している出品もある。空欄の多い行も1件と数えるのかを確かめる
最低料金・基本料金・税少ない件数で頼むときの実際の支払額が変わる。税込みか税別かもそろえる
追加の料金項目の追加、急ぎの納期、作り直しにかかる料金
データの出どころと時点古い情報が多いと、電話がつながらない、送れないといった手戻りが増える
集め方他のサイトの利用規約で禁じられた方法で集めていないか
実際に作業する人と再委託誰が作業するのか。個人情報を含む場合は、再委託の有無と条件がとくに大切
渡す情報の扱い取引先の一覧など、自社が渡す情報の扱いと、納品後の消去の取り決め
納品後の対応重複や誤りが見つかったときの差し替えの範囲と期限

集め方は利用規約もあわせて確かめる

ウェブ上の情報をプログラムで集める場合、集める先のサイトの利用規約によっては、自動での収集や大量のダウンロードが禁じられていることがあります。依頼先がどこから、どのように集めるのかを聞いておくと、自社が知らないうちに規約に反する方法で集めた情報を使ってしまうことを避けやすくなります。AIやプログラムで集めるときの注意点は、AIで営業リストを作る方法|ChatGPTの注意点と企業データベースの使い分けでも取り上げています。

個人に頼むときは取引条件を明らかにする

クラウドソーシングなどで個人に頼む場合、相手が従業員を使っていない個人などであれば、「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律」(フリーランス・事業者間取引適正化等法)が関わります。公正取引委員会によると、この法律は令和6年(2024年)11月1日に施行されました。同法第3条は、業務を委託した事業者に対し、委託をしたら直ちに、給付の内容、報酬の額、支払期日などを、書面またはメールなどの電磁的方法で明示するよう定めています。第5章のように依頼の内容を文章にしておくことは、見積もりをそろえるためだけでなく、こうした取引条件を明らかにするうえでも役に立ちます。

7 納品されたリストの確かめ方

リストが納品されたら、すぐに使い始める前に確かめます。全件を見るのが難しい場合でも、一部を抜き出して確かめるだけで、リスト全体の質のおおよその見当がつきます。

  1. 件数と列:頼んだ件数と列がそろっているか、空欄の多い列がないかを確かめる。
  2. 重複:同じ会社が複数の行に入っていないかを確かめる。「株式会社」と「(株)」のような表記の違いにも気をつけ、法人番号があれば法人番号で突き合わせる。
  3. 実在と所在地:国税庁の法人番号公表サイトで、会社名と所在地が一致する法人があるかを確かめる。
  4. 連絡先と事業内容:公式ホームページで、電話番号や問い合わせ窓口、事業内容がリストと合っているかを確かめる。
  5. 外したい会社:今のお客様や取引先、営業お断りの表示がある会社が混ざっていないかを確かめる。
  6. 出どころの記録:どこから、いつ集めた情報かをリストに書き添え、次に見直すときの手がかりにする。

抜き出して確かめた中に誤りが多い場合は、使う前に依頼先に伝え、差し替えの扱いを相談します。表記の違う同じ会社をまとめるやり方は、名寄せ・データクレンジングのやり方|営業リストの重複をなくす手順で詳しく解説しています。

使い始める前の最後の確認

  • 営業お断りの表示がある会社や、一度断られた会社を外したか
  • 同じ会社に電話・フォーム・メールで重ねて連絡しないよう、社内のリストと突き合わせたか
  • 確かめた日と、何で確かめたかをリストに記録したか

8 個人情報を含む作業を外に頼むときの注意

会社名や代表電話番号だけの一覧と、代表者名や担当者名が入った一覧とでは、法律上の扱いが変わることがあります。個人情報保護委員会の「よくある質問(個人向け)」Q1-1は、法人の情報は個人情報に含まれない一方で、法人の役員等の氏名等の情報は個人情報に含まれると説明しています。営業リストの作成を外に頼むときに個人情報が関わるのは、主に、外したい会社の照らし合わせのために自社の顧客名簿を渡す場合と、担当者名などを調べて入力してもらう場合です。

委託先の監督(個人情報保護法第25条)

個人情報保護法第25条は、個人データの取扱いの全部または一部を委託する場合に、委託先に対して必要かつ適切な監督を行うことを求めています。個人情報保護委員会の「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)」(令和8年6月一部改正)の3-4-4は、ここでいう委託を、契約の形態や種類を問わず他の者に個人データの取扱いを行わせることとし、個人データの入力(本人からの取得を含む)、編集、分析、出力などの処理を任せることが想定されると説明しています。そのうえで、委託する業務に必要のない個人データを提供しないことは当然とし、次の3つの措置を挙げています。

措置ガイドラインの説明(要約)営業リストの外注での例
適切な委託先の選定委託先の安全管理措置が、委託元に求められるものと同等であることを、委託する業務に沿ってあらかじめ確かめるデータの保管のしかたや、作業する人の範囲を見積もりの段階で聞く
委託契約の締結双方が同意した安全管理措置の内容と、委託先での取扱状況を委託元が合理的に把握できることを、契約に盛り込むことが望ましい渡すデータの範囲、再委託の条件、納品後の消去などを取り決める
委託先における取扱状況の把握定期的な監査などで契約の内容がどの程度守られているかを調べ、委託の内容の見直しも含めて評価することが望ましい続けて頼む場合は、取り決めが守られているかを折にふれて確かめる

同じ箇所では、委託先が再委託をしようとする場合に、再委託の相手や業務の内容、取扱方法について事前に報告を受けるか承認を行うことが望ましいとされています。また、委託を受けた者を適切に監督していない事例として、安全管理措置の状況を把握せずに委託した結果、委託先が個人データを漏えいした場合や、再委託の条件を指示せず、再委託先が漏えいした場合などが挙げられています。外したい会社の一覧から担当者名などの列を外して渡す、作業の範囲と再委託の有無を取り決める、といった点を見積もりの段階から話しておくと安心です。

委託とリストの購入では考え方が変わる

同ガイドラインは、利用目的の達成に必要な範囲で個人データの取扱いを委託することに伴って提供する場合、提供先は第三者にあたらないとする一方で、提供先は委託された業務以外にその個人データを扱えないとしています(法第27条第5項第1号)。これに対して、できあがった名簿を買う場合のように第三者から個人データの提供を受けるときは、原則として、提供する者の氏名または名称と住所、法人であれば代表者の氏名、その者が個人データを取得した経緯を確かめ、記録を作ることが定められています(法第30条)。また、ガイドラインは、インターネットなどから個人情報を取得した場合(単に閲覧しただけの場合を除く)や第三者提供を受けた場合を、利用目的の通知または公表が必要な事例として挙げています(法第21条第1項)。リストの購入と個人情報保護法の関係は、名簿業者・営業リストの購入は違法?個人情報保護法で見る線引きで詳しく取り上げています。

本記事は公開されている資料をもとにした一般的な情報の整理であり、法律相談ではありません。個別の事案については、弁護士などの専門家にご相談ください。

9 自分で作る場合の進め方

業種・地域・規模といった条件で足りる場合や、少ない件数で試しながら増やしていきたい場合は、企業データベースで自分で作るのも一つの方法です。営業屋のAI営業リスト作成ツール「リスジェネ(ListGene)」は、AIが分析した100万社超の企業データベースから、業種・地域・規模などで絞り込んで営業リストを作るツールです。企業の検索と一覧の閲覧は無料で、CSVでダウンロードするときだけ1件3円がかかり、初期費用と月額費用はかかりません。決済の最低額の関係で、ダウンロードは17件からです。

  • 1
    条件を決める
    第5章で書き出した業種・地域・規模などの条件と、外したい会社を手元に用意します。
  • 2
    絞り込んで一覧を無料で確かめる
    業種・地域・規模などで絞り込み、一覧を見て狙いどおりの会社が出ているかを確かめます。
  • 3
    必要な分だけダウンロードする
    1件3円で、17件からダウンロードできます。第4章の想定ケースの500社なら1,500円です。
  • 4
    確かめてから使い始める
    第7章の手順で、事業内容や連絡先、営業お断りの表示を確かめ、連絡した日や結果の列を足して使い始めます。

データベースに載っていない会社や、1社ずつ読まないと分からない条件は、ツールだけでは拾えません。その部分だけを人に調べてもらうなど、第4章で触れた組み合わせも考えてみてください。無料の方法も含めた営業リストづくりの全体像は、営業屋のコラム営業リストの作り方完全版でまとめています。

10 よくある質問

Q.営業リスト作成代行の料金の相場はいくらですか?

A.「相場は〇円」と言い切れるほど料金の形はそろっていません。ランサーズは営業代行の依頼の案内ページで、営業リスト作成の相場価格を1件50円〜150円と示していますが、ココナラには項目ごとに1件数円を足していく出品もあり、東京商工リサーチの「TSR営業支援ファイル」のように基本料金と項目の料金を足す形もあります(いずれも2026年10月に確認)。件数、欲しい項目、作り方、最低料金で総額が変わるため、同じ条件で複数の見積もりを取り、税込みの総額で比べてください。

Q.代行会社とクラウドソーシングは、どちらに頼めばよいですか?

A.条件が細かく件数も多い場合や、データの出どころ・個人情報の扱い・再委託を契約で取り決めておきたい場合は、体制や契約の中身を確かめたうえで代行会社に頼む方法が向いています。件数がそれほど多くなく、条件がはっきりしている場合は、クラウドソーシングで個人に頼む方法もあり、ランサーズは依頼を10,000円から受け付けると案内しています。個人に頼む場合は、フリーランス・事業者間取引適正化等法により、給付の内容や報酬の額、支払期日などを書面やメールなどで明示する必要がある点にも気をつけてください。

Q.見積もりを頼むときは、何を伝えればよいですか?

A.連絡に使う手段(電話・フォーム・メール)、業種・地域・規模などの条件、件数、欲しい列、外したい会社、納品の形(CSVかExcelか)、納期をそろえて伝えます。あわせて、どこから集めるのか、いつ時点の情報か、重複や存在しない会社があった場合の扱いも聞いておくと、見積もりを比べやすくなります。

Q.担当者名入りの営業リストの作成を外に頼んでも問題ありませんか?

A.担当者名などの個人の氏名は個人情報にあたります。個人データの取扱いを委託する場合は、個人情報保護法第25条により委託先を監督する必要があり、個人情報保護委員会のガイドライン(通則編)は、適切な委託先の選定、委託契約の締結、委託先における取扱状況の把握を挙げています。必要のない個人データは渡さず、再委託の有無と条件も確かめてください。なお、この回答は法律相談ではありません。

Q.自分で営業リストを作ると、いくらかかりますか?

A.方法によって違います。リスジェネの場合、企業の検索と一覧の閲覧は無料で、ダウンロードは1件3円(17件から)、初期費用と月額費用はかかりません。たとえば500社をダウンロードする想定ケースでは、500件×3円で1,500円です。ただし、条件を決めて絞り込み、連絡の前に確かめる作業は自社で行う必要があります。

この記事のポイント

  • 営業リストの用意のしかたは、代行会社・クラウドソーシング・リストの購入・自分で作るの4つで、組み合わせて使うこともできる
  • 料金は件数・項目の数・作り方・最低料金や基本料金・作業の時間で決まるので、1件の中身をそろえて税込みの総額で比べる
  • 見積もりの前に、連絡の手段・条件・件数・欲しい列・外したい会社・納品の形・集め方を文章にして、同じ条件で頼む
  • 納品されたリストは、重複・実在・連絡先・営業お断り・出どころを確かめてから使う
  • 担当者名などの個人情報を含む作業を頼むときは、委託先の監督と再委託の取り決めを忘れず、必要のない個人データは渡さない

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ListGene編集部

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