求人を出している企業リストの作り方:
採用中の会社を営業先にする方法
求人を出している会社は、人を増やそうとしている会社です。人材紹介や求人広告はもちろん、研修、勤怠や労務の仕組み、オフィスの備品など、人が増えることで必要になる商材を扱う会社にとっては、連絡する理由を伝えやすい営業先になりえます。ただ、求人サイトの情報を写し取って一覧にするやり方はサイトの利用規約に沿わないことがあり、ハローワークの求人情報にも使い道のきまりがあります。本記事では、求人を出している企業(採用中の会社)のリストを作る方法を、会社の採用ページ・求人サイト・企業データベースの3つの探し方に分けて比べたうえで、利用規約や個人情報の注意点、リストに入れる列、求人に触れる文面の例、リストを古くしない見直し方までを、厚生労働省の資料と各サービスの規約の原文をもとに整理します。
この記事の3つの要点
- 1
求人を出している会社は、人が増える、あるいは人が足りないという変化の途中にあり、人材紹介・求人広告・研修・勤怠や労務の仕組みなど、人に関わる商材の営業先になりえます。厚生労働省の「一般職業紹介状況」によると、令和8年8月の有効求人倍率(季節調整値)は1.18倍でした。
- 2
見つけ方は、会社の採用ページを見る、求人サイトを見る、企業データベースで採用中の会社に絞る、の3つです。Indeedやdodaの利用規約には自動での収集や情報の転用を禁じる定めがあり、ハローワークの求人情報提供サービスも職業紹介事業者などに向けた制度で、職業紹介と関係のない目的での利用は禁じられています。
- 3
求人はいずれ終わるため、募集を確かめた日と出どころをリストに残し、連絡の直前に会社の採用ページで今も募集しているかを確かめます。採用の応募窓口に営業の連絡を送らないこと、採用担当者の氏名を個人情報として扱うことも、長く続けられる営業の基本です。
この記事の目次
1. 求人を出している企業が営業先になる理由 2. 採用中の会社に向く商材と、求人から読み取れること 3. 求人を出している企業を見つける3つの方法 4. 求人サイトの情報を使う前に:利用規約を原文で確かめる 5. ハローワークの求人情報を営業リストの材料にしない理由 6. 求人を出している企業リストの作り方:6つの手順と入れる列 7. 求人は終わるもの:リストを古くしない見直し方 8. 求人に触れる声のかけ方と文面の例 9. リスジェネで採用中の企業リストを作る手順 10. よくある質問1 求人を出している企業が営業先になる理由
営業リストを作るときは、業種や地域、規模で会社を絞るのが基本ですが、それだけでは、その会社に今話を聞く理由があるかどうかまでは分かりません。求人を出しているという事実は、その会社が人を増やそうとしている、あるいは人が足りずに困っているという今の状況を、外から知ることのできる数少ない手がかりの一つです。
人が増えれば、採用の手段だけでなく、入社後の研修、勤怠や給与の計算、パソコンや机などの備品、場合によってはオフィスそのものも必要になります。人が足りない会社であれば、採用以外の方法で仕事を回す手段、たとえば業務の外注や仕組みによる省力化に関心を持っているかもしれません。どちらの場合も、業種や規模だけで選んだリストに比べて、なぜ連絡したのかを相手に伝えやすくなるのが、求人を手がかりにする良さです。
求人の多さを公的な統計で確かめる
世の中にどれくらい求人が出ているかは、厚生労働省が毎月公表している「一般職業紹介状況」で確かめられます。これは公共職業安定所(ハローワーク)における求人、求職、就職の状況をとりまとめたもので、令和8年10月2日に公表された令和8年8月分によると、有効求人倍率(季節調整値)は1.18倍で前月と同じ水準、新規求人倍率(同)は2.06倍、正社員有効求人倍率(同)は1.00倍でした。有効求人倍率が1.18倍ということは、ハローワークに登録している求職者1人に対して、1.18件の求人がある計算になります。
同じ資料からは、業種や地域による違いも読み取れます。8月の新規求人(原数値)は前年同月と比べて3.4%減りましたが、産業別にみると、製造業(3.9%増)や情報通信業(3.3%増)では増え、宿泊業,飲食サービス業(11.1%減)や卸売業,小売業(10.2%減)では減っています。都道府県別の有効求人倍率(季節調整値、就業地別)も、最も高い福井県の1.72倍から最も低い大阪府の0.95倍まで開きがあります。自社が営業する地域と業種の動きは、最新の月の資料で確かめておくとよいでしょう。
なお、この統計はハローワークを通じた求人の数字なので、求人サイトや会社の採用ページだけで募集している求人は含まれていません。市場の流れをつかむ目安として使い、一社一社が採用中かどうかは、このあと紹介する方法で確かめていきます。
「採用中」の中身は会社によって違う
求人を出している会社といっても、事情はさまざまです。事業を広げるために人を増やしている会社もあれば、辞めた人の後を埋めるために募集している会社、なかなか人が集まらずに募集を続けている会社もあります。人を増やしている会社には、増える人を受け入れる準備の話が、人が集まらずに困っている会社には、採用の手段や、人に頼りすぎずに仕事を回す手段の話が届きやすいかもしれません。求人の中身を読んでどちらに近いかを考えておくと、声のかけ方を選びやすくなります。
2 採用中の会社に向く商材と、求人から読み取れること
採用中の会社と相性がよいのは、人が増えることや人が足りないことに関わる商材です。商材ごとに、求人のどこを見て、どんな話をきっかけにできるかを表にまとめました。ここに挙げたのは考え方の例で、実際に話を聞いてもらえるかは、相手の事情と自社の商材の中身によって変わります。
| 商材 | 求人のどこを見るか | 声をかけるきっかけの例 |
|---|---|---|
| 人材紹介 | 職種や経験の条件、同じ職種の募集がどれだけ続いているか | 条件に合う人を探す手段を増やしたいか |
| 求人広告・採用の支援 | 募集の時期、募集している職種の数 | 応募を集める手段や、求人の書き方を見直したいか |
| 人材派遣 | 期間の決まった仕事や、時期が限られた募集 | 決まった時期だけ人手を足したいか |
| 研修・教育 | 未経験歓迎や新卒の募集、職種 | 入社後の教え方や、一人で仕事ができるまでの期間 |
| 勤怠・労務・給与の仕組み | 勤務地の数、シフト制かどうか、雇用形態の種類 | 人が増えた後の勤怠の集計や給与計算の手間 |
| 採用管理の仕組み | 同時に募集している職種や勤務地の数 | 応募者の管理や面接の日程調整の手間 |
| オフィス・備品・パソコン | 新しい勤務地、まとまった人数の募集 | 席や備品、パソコンの準備 |
| 業務の外注 | 事務や経理などの募集が長く続いている様子 | 採用以外の方法で仕事を回したいか |
求人から読み取れる3つのこと
- どの部門で人が増えるか:職種名や仕事の内容から、営業・技術・事務など、人が増える部門が分かります。自社の商材を使うのがどの部門で、誰に話をすればよいかの見当がつきます。
- どこで人が増えるか:勤務地に見慣れない地名があれば、拠点を増やしている可能性があります。ただし、求人だけで拠点の新設と決めつけず、会社のお知らせなどで確かめてから話題にします。
- どれくらい急いでいるか:同じ職種を長く募集している、条件を変えて出し直している、といった様子は、採用に苦労している手がかりになることがあります。これも推測にすぎないので、文面の中で相手の事情を言い切らないようにします。
人材紹介・派遣・採用代行(RPO)の会社が法人を開拓する場合の考え方は、営業屋のコラム人材・派遣業界の新規開拓|採用難時代の法人開拓で詳しく取り上げています。
3 求人を出している企業を見つける3つの方法
求人を出している会社を探す方法は、大きく分けて、会社の採用ページを見る、求人サイトを見る、企業データベースで採用中の会社に絞る、の3つです。それぞれの得意なことと注意点を比べると、次のようになります。
| やり方 | できること | 気をつけること | 手間 |
|---|---|---|---|
| ① 会社の採用ページを見る | その会社自身が出している、最も確かな募集の情報を読める | 1社ずつ見るので件数を増やしにくい。応募の窓口に営業の連絡を送らない | 多い |
| ② 求人サイトを見る | 地域や職種で、募集している会社をまとめて探せる | 利用規約で、自動での収集や情報を私的利用の範囲を超えて使うことが禁じられていることがある | 中くらい(規約の確認が要る) |
| ③ 企業データベースで採用中に絞る | 業種・地域・規模と「採用中」の条件を組み合わせて、一度に絞り込める | 情報を集めた時点のものなので、今も募集しているかは採用ページで確かめる | 少ない |
会社の採用ページ:いちばん確かな出どころ
会社が自社のホームページに載せている採用ページは、その会社自身が出している情報なので、職種や勤務地、仕事の内容を最も確かに読めます。求人サイトや企業データベースで見つけた会社も、最後はここで今も募集しているかを確かめるのがおすすめです。
気をつけたいのは、採用ページに載っている連絡先の使い方です。応募のための問い合わせ窓口やメールアドレスは、応募する人とのやり取りのために置かれています。営業屋のコラムフォーム営業マナー基準v1を公開|迷惑にしない10のチェックリストでも、採用応募の窓口のように営業目的での利用が想定されていない窓口に営業文を送らないことを、基準の一つにしています。営業の連絡は、会社の代表の問い合わせ窓口や代表電話にしましょう。
採用担当者の氏名は個人情報として扱う
採用ページや求人には、採用担当者の氏名が書かれていることがあります。個人情報保護委員会の「よくある質問(個人向け)」は、法人の情報は個人情報に含まれない一方で、法人の役員等の氏名等の情報は個人情報に含まれると説明し(Q1-1)、氏名だけであっても個人情報に含まれると考えられるとしています(Q1-2)。担当者の氏名をリストに入れるなら、事業で使う個人情報として、利用目的をできる限り特定すること(個人情報保護法第17条)や、取得したときは、あらかじめ利用目的を公表している場合を除いて速やかに本人に通知するか公表すること(同法第21条)などのきまりに沿って扱う必要があります。会社あての営業の連絡には担当者の氏名が無くても困らないことが多いので、必要がなければ列に入れないのも一つの方法です。
求人サイト:探しやすいが、使い方は規約しだい
求人サイトは、地域や職種で募集中の会社をまとめて探せるので便利です。ただ、掲載されている情報をどう使ってよいかは、各サイトの利用規約で決められています。代表的なサイトの規約で何が禁じられているかは、次の章で原文をもとに確かめます。
企業データベース:採用中の会社をまとめて絞る
企業データベースの中には、会社ごとに採用情報を持ち、採用中かどうかで絞り込めるものがあります。業種・地域・規模といった普段の条件と組み合わせられるので、「関東の製造業で、採用中の会社」のような一覧を一度に作れます。ただし、どのデータベースも情報を集めた時点のものなので、連絡の前に会社の採用ページで今の募集を確かめる手順は残ります。リスジェネでの具体的な手順は第9章で紹介します。
4 求人サイトの情報を使う前に:利用規約を原文で確かめる
求人サイトは、仕事を探す人と採用したい会社をつなぐための場所です。営業先を探すのにも便利に見えますが、掲載されている情報の使い方には、各サイトの利用規約によるきまりがあります。ここでは、代表的な2つのサイトの規約を原文で確かめた結果を紹介します(どちらも2026年10月12日に確認)。
Indeedの利用規約
Indeedの日本語の利用規約(最終更新日:2026年9月30日)は、「本サイトにおける規則」の項で、直接・間接を問わず行わないよう求める行為を並べています。その中には、Indeedの書面による許可なく、ボットやスクレーパー、AIなどの自動化された仕組みを使ってサイトにアクセスしたり、データマイニングを行ったりすることや、サイトのどの部分についても、クローリングやスクレイピング、データの抽出、複製などを行うことが含まれています(robots.txtに記載された方法に限って、クローリングを条件付きで認めるとも書かれています)。同じ項には、ユーザー自身の商業的な利益を目的にサイトを使うことも、禁じる行為として挙げられています。
dodaの利用規約
パーソルキャリアが運営するdodaの利用規約(2026年9月28日改定)は、第14条(禁止事項)の第3号で、本サービスを通じて手に入れた情報を、複製や販売など方法を問わず私的利用の範囲を超えて使うことや、第三者に開示・提供することを禁じています。求人の情報を写し取って営業リストにし、社内の営業に使うことは、私的利用の範囲を超えると受け取られるおそれがあります。
営業先の情報は、別の出どころで確かめて記録する
ここで取り上げた2つ以外の求人サイトにも、それぞれの規約があります。プログラムで自動的に集めるかどうかにかかわらず、求人サイトの情報を営業リストの材料にする前にそのサイトの規約を読み、認められていない使い方はしないことが基本です。求人広告の会社が、ほかの求人サイトに載っている会社を営業先として探す場面でも、この点は変わりません。営業先の会社名や連絡先は、会社自身の採用ページや公式ホームページなど、別の出どころで確かめて記録するようにしましょう。
求人サイトの情報に頼る前に確かめること
- そのサイトの利用規約に、自動での収集、情報の複製や第三者への提供、商業目的での利用について定めがないか
- 規約の最終更新日(規約は改定されることがあるため、使うたびに見直す)
- 会社名や連絡先を、会社の公式ホームページなど別の出どころで確かめたか
- 求人に書かれた採用担当者の氏名などの個人情報を、そのままリストに写していないか
5 ハローワークの求人情報を営業リストの材料にしない理由
ハローワークの求人も、営業先を探す材料になりそうに見えるかもしれません。ハローワークには、受理した求人の情報をオンラインで提供する「求人情報提供サービス」という仕組みがありますが、これは営業リストを作る人に向けた仕組みではありません。厚生労働省職業安定局の「ハローワーク求人情報提供サービスについて 導入マニュアル(利用の手引き)民間職業紹介事業者等用」(令和8年3月)をもとに、対象と使い方のきまりを確かめます。
対象は職業紹介事業者など
導入マニュアルによると、このサービスの対象は、職業安定法にもとづいて有料または無料の職業紹介事業を行う事業者、無料の職業紹介事業を行う学校等(中学校・高等学校を除く)、無料の職業紹介を行う特別の法人で、地方自治体等も対象とされています。利用するには、利用規約に同意したうえで労働局に利用申請を行う必要があり、申請から利用承諾書が届くまでに1か月半程度かかることがあるとも書かれています。
職業紹介と関係のない目的では使えない
同じマニュアルは、ハローワークの求人は求人事業主がハローワークの職業紹介を受けることを希望して提出したものであり、提供を受けた場合も職業紹介やこれに関連するサービスへの利用が前提になると説明しています。そのうえで、職業紹介と関係がない目的での利用や、職業紹介事業者等以外の第三者への提供などを禁じ、利用規約に違反した場合は労働局長の判断でサービスを止めるとしています。自社の商材を売り込む先を探すためにハローワークの求人を一覧にする使い方は、この前提と合いません。
人材紹介会社が使うときのきまり
一方、有料職業紹介事業の許可を持つ人材紹介会社にとっては、この仕組みは求人を開拓する正式な手段の一つです。導入マニュアルでは、提供された求人情報をもとに自ら求人事業主に連絡し、労働条件の明示を受けたうえで求人を受理し、職業紹介を行うことができるとされています。マニュアルによれば、事業所名等を公開している求人の件数は、令和8年2月20日時点で約122万件です。
ただし、連絡のしかたにもきまりがあります。もともと無料の職業紹介を希望していた求人事業主には手数料について十分に説明すること、求人広告の利用の勧めのような職業紹介以外のサービスは求人事業主の希望がある場合に限って示せること、求人事業主の意に反した営業活動を行わず、社会通念上相当と認められる頻度・時間帯で行い、短期間に繰り返し連絡しないこと、などです。使い始める前に、マニュアルと利用規約の全文に目を通しておきましょう。
6 求人を出している企業リストの作り方:6つの手順と入れる列
ここからは、実際にリストを作る流れを紹介します。どの探し方を使う場合でも、範囲を先に決め、最後に採用ページで確かめる、という順番は同じです。
- 1商材と、狙う求人の像を決める
たとえば勤怠管理の仕組みを扱うなら「シフト制の職種を複数の拠点で募集している会社」(想定の例)のように、どんな求人を出している会社が自社の商材を必要としていそうかを言葉にします。 - 2業種・地域・規模の条件を決める
採用中という条件だけでは件数が多すぎたり、商材と関係の薄い会社が混ざったりします。普段の営業リストと同じ条件で、先に範囲を狭めておきます。 - 3採用中の会社の候補を集める
会社の採用ページ、規約で認められた範囲での求人サイト、企業データベースの採用中の絞り込みなどで候補を集めます。 - 4採用ページで今の募集を確かめる
候補の会社の採用ページを開き、狙う職種を今も募集しているか、勤務地はどこかを確かめ、確かめた日と見たページのURLを記録します。 - 5連絡しない会社を外す
今のお客様や取引先、競合、以前に断られた会社、ホームページに「営業お断り」の表示がある会社を外し、外した理由を残します。 - 6連絡の手段に合わせて列を整える
電話・問い合わせフォーム・メールのどれで連絡するかを決め、その手段の連絡先がそろっている会社を残します。採用の応募窓口は連絡先に使いません。
求人を出している企業リストに入れる列
求人を手がかりにしたリストでは、普段の営業リストの列に、採用に関する列と、いつ確かめたかの列を足しておくと使いやすくなります。
| 列 | 中身 | 使い道 |
|---|---|---|
| 会社名・法人番号 | 正式な会社名と、国税庁が指定した法人番号 | 実在の確認と、重複の整理 |
| 所在地・業種・規模 | 本社の所在地、業種、従業員の規模 | 優先順位を付ける |
| 採用職種 | 募集している職種の名前(例:営業職、施工管理) | 声をかけるきっかけ、話す相手の見当 |
| 勤務地 | 募集している勤務地 | 拠点の数や、新しい拠点の手がかり |
| 募集を確かめた日 | 採用ページで最後に確かめた日 | 古くなった情報を見つけて見直す |
| 確かめた出どころ | 見た採用ページのURLなど | あとからの見直しと、出どころの記録 |
| 連絡先 | 代表電話、問い合わせフォームのURL(採用の窓口は除く) | 連絡の手段を決める |
| 営業お断り・断られた記録 | 表示の有無、断られた日と手段 | 同じ会社に重ねて連絡しない |
| 送った日・結果 | 連絡した日と、相手の反応 | 次に連絡するかどうかの判断 |
必要な列は、使う連絡の手段によっても変わります。電話で連絡する場合の列や集め方はテレアポリストの作成方法|無料の集め方・作成ツール・AI活用の注意点で、生成AIを使って狙う会社の像を言葉にしたり、表記をそろえたりする方法はAIで営業リストを作る方法|ChatGPTの注意点と企業データベースの使い分けで紹介しています。
7 求人は終わるもの:リストを古くしない見直し方
求人を手がかりにしたリストは、業種や所在地だけで作ったリストよりも古くなりやすいものです。人が採れれば募集は終わり、条件を変えて出し直されることもあるからです。採用中という情報は、確かめた日の時点で、という但し書きのついた情報だと考えておきましょう。そのうえで、次のような工夫をしておくと、古い情報のまま連絡してしまうことを防げます。
- 募集を確かめた日を列に入れる:いつの情報かが分かれば、見直す順番を決めやすくなります。
- 連絡の直前に採用ページを開く:文面で求人に触れるなら、送る前に今も募集しているかを確かめます。募集が終わっていたら、求人に触れない文面に変えるか、連絡を次の機会に回します。
- 募集が終わった会社も記録は残す:時期をおいて採用を繰り返す会社もあります。募集が終わったことを確かめた日を残しておけば、次に募集が出たときに声をかける目安になります。
- 見直しの間隔を決めておく:何日ごとという決まりはないので、扱う件数と、営業に使える人数で回せる間隔を決めます。
- 重複を整理する:同じ会社が別の出どころから重ねて入ることがあるので、法人番号を手がかりにまとめます。手順は名寄せ・データクレンジングのやり方|営業リストの重複をなくす手順で解説しています。
8 求人に触れる声のかけ方と文面の例
求人を手がかりにした連絡は、なぜ今連絡したのかを伝えやすい一方で、書き方を誤ると「求人を見て売り込んできた」と受け取られかねません。相手の求人の内容に触れるときは、次の点に気をつけましょう。
文面で気をつけること
- 求人を見たことは正直に書く:どこで何を見たのかを一言添えると、連絡した理由が伝わります。
- 求人の内容は正しく引く:職種名や勤務地を取り違えると、それだけで読んでもらえなくなります。
- 相手の事情を決めつけない:「人手不足でお困りのことと存じます」のように言い切らず、「もし〜をお考えでしたら」と相手に選んでもらう書き方にします。
- 採用の応募窓口には送らない:会社の代表の問い合わせ窓口に送り、採用ページの担当者に直接営業の連絡を送ることは避けます。
- 伝えることを絞る:長い会社紹介よりも、相手の求人と自社の商材がどうつながるのかを短く書きます。
文面の例(想定ケース)
次の2つは、実在の会社とは関係のない想定ケースです。〇〇の部分を自社と相手に合わせて置き換えてください。
例1:勤怠管理の仕組みを扱う会社が、店舗の多い会社に連絡する場合
突然のご連絡失礼いたします。株式会社〇〇の△△と申します。貴社の採用ページで、〇〇職を複数の店舗で募集されていることを拝見し、ご連絡いたしました。当社は、シフト制の職場向けに勤怠管理の仕組みをご提供しております。人数や店舗が増える時期に、勤怠の集計や給与計算の手間を見直したいとお考えでしたら、15分ほどオンラインでご説明させていただけないでしょうか。ご関心がない場合は、このご連絡は読み流していただいて構いません。
例2:人材紹介会社が、技術職を募集している会社に連絡する場合
株式会社〇〇の△△と申します。当社は〇〇業界の技術職に絞った人材紹介を行っております。貴社の採用ページで、〇〇の経験者を募集されていることを拝見しました。今の採用の手段に加えて、条件に合う方をご紹介する方法も検討していただける場合は、紹介の進め方と手数料の考え方をまとめた資料をお送りいたします。ご不要でしたらその旨をお知らせいただければ、以後のご連絡は控えます。
どちらの例も、求人を見た場所、その求人と商材のつながり、断りやすい一文の3つを入れています。問い合わせフォームに送る文面の組み立て方はフォーム営業の文面テンプレート3パターン:構成・ABテスト・注意点で、場面ごとの例文は営業屋のコラム問い合わせフォームの書き方と例文10選|営業で返信が来るテンプレで紹介しています。
メールで連絡するときは特定電子メール法に沿う
広告や宣伝のメールを送る場合は、特定電子メール法のきまりがあります。同法第3条は、原則として、あらかじめ送信に同意した相手などにだけ送信できると定め、例外の一つとして、自分のメールアドレスを公表している団体や、営業を営む個人を挙げています。ただし、同法の施行規則第3条により、アドレスと一緒に広告宣伝のメールを送らないよう求める文言を公表している場合は、この例外にあたりません。送信者の氏名や名称、受信を拒否するための連絡先などを表示すること(第4条)や、受信を拒否した相手に送らないこと(第3条第3項)も定められています。採用の応募のために公表されているアドレスへ営業のメールを送るのは、法律の面だけでなく、窓口の目的の面からも避けましょう。メールでの営業の進め方はメールDM営業の成功法則:開封率・返信率を最大化するリスト選定と配信テクニックで紹介しています。
1社ずつ文面を変えて問い合わせフォームに送るには
求人の内容に合わせて1社ずつ文面を変えるのは、件数が増えるほど手間がかかります。営業屋のアポジェネPROは、AIが1社ずつホームページを読んで文面を書き分け、問い合わせフォームに送るツールです。料金は月額3,000円(税込)とフォーム送信成功1件3円で、送信に失敗した分は0円です。フォーム送信成功50件までは無料で試せ、お試しにカードの登録は要りません。
本記事は公開されている資料と各サービスの規約をもとにした一般的な情報の整理であり、法律相談ではありません。規約は改定されることがあるため、利用の前に各サービスの最新の規約をご確認ください。個別の事案については、弁護士などの専門家にご相談ください。
9 リスジェネで採用中の企業リストを作る手順
営業屋のAI営業リスト作成ツール「リスジェネ(ListGene)」は、AIが分析した100万社超の企業データベースから、業種・地域・規模などで絞り込んで営業リストを作るツールです。3つの探し方でいえば③にあたり、検索と閲覧は無料で、CSVでダウンロードするときだけ1件3円がかかります。ダウンロードは17件からで、初期費用と月額費用は0円です。採用中の会社のリストは、次の流れで作れます。
- 1業種・地域・規模で範囲を決める
詳細条件の業種・地域に加えて、AI営業分析の企業規模ランク(従業員数・資本金・売上高から判定)などで、先に範囲を狭めます。 - 2「採用状況」で「採用中」を選ぶ
詳細条件の企業情報にある「採用状況」で「採用中」を選ぶと、採用中の会社に絞り込めます。 - 3「採用職種で検索」で職種を指定する
採用情報の概要をもとに、職種名や募集の要件で絞り込めます。画面にはエンジニア、営業、看護師といった例が挙がっています。 - 4AI検索やフリーワード検索も使う
AI検索には普段の言葉で条件を入れられ、画面には「東京でエンジニアを採用中の企業」「営業職を募集している関西のBtoB企業」といった例が並んでいます。フリーワード検索は、企業名・事業概要・採用情報などを横断して探します。 - 5成長の手がかりもあわせて見る
紹介ページでは、AI営業分析の企業フェーズ「成長期」と成長シグナルを使って、採用拡大や拠点増加の途中にある会社に当たる使い方が紹介されています。新しくできた会社の探し方はスタートアップ・新設法人への営業戦略:成長企業を見つけて先行アプローチする方法で紹介しています。 - 6一覧を確かめ、必要な分だけダウンロードする
検索結果は無料で見られるので、狙いどおりかを確かめてから必要な会社を選びます。CSVには採用情報の列も含まれます。第6章の手順4のように採用ページで今の募集を確かめ、確かめた日の列を足してから使い始めます。トップページのサンプルCSVで、列の中身を先に確かめることもできます。
リスジェネの採用情報について
リスジェネのデータ収集ポリシー(最終更新日:2026年9月18日)によると、リスジェネの企業情報は、企業が自社のWebサイトで公開している情報をもとにしており、採用情報も公開されている場合に限って含まれます。ログインが必要なページの情報は集めていません。企業フェーズや成長シグナルは、AIが分析した付加情報です。どちらも集めた時点の情報や推測を含むため、連絡の前には会社の採用ページで今の募集を確かめ、「営業お断り」の表示がある会社は対象から外すことをおすすめします。掲載情報の削除を希望する企業のための削除依頼の窓口も設けています。
10 よくある質問
Q.求人を出している企業のリストは無料で作れますか?
A.会社の採用ページを1社ずつ見て表にまとめる方法なら費用はかかりませんが、件数が増えるほど時間がかかります。求人サイトを使う場合は、そのサイトの利用規約で認められた使い方かを先に確かめてください。リスジェネなら、採用中の会社の検索と一覧の閲覧は無料で、CSVでダウンロードする分だけ1件3円(17件から)がかかり、初期費用と月額費用は0円です。
Q.Indeedなどの求人サイトから企業リストを作ってもよいですか?
A.各サイトの利用規約によります。たとえばIndeedの利用規約(最終更新日:2026年9月30日)は、書面による許可のない自動化された仕組みでのアクセスやスクレイピング、データの抽出、ユーザー自身の商業的な利益を目的としたサイトの利用などを禁じています。dodaの利用規約(2026年9月28日改定)も、サービスを通じて手に入れた情報を私的利用の範囲を超えて使うことを禁じています。使う前に規約の原文を読み、営業先の情報は会社の公式ホームページなど別の出どころで確かめてください。なお、この回答は法律相談ではありません。
Q.ハローワークの求人情報は営業リストに使えますか?
A.営業リストの材料にするのはおすすめしません。厚生労働省の「ハローワーク求人情報提供サービスについて 導入マニュアル」によると、求人情報提供サービスの対象は職業紹介事業者などで、職業紹介やこれに関連するサービスへの利用が前提とされ、職業紹介と関係がない目的での利用は禁じられています。有料職業紹介事業の許可を持つ人材紹介会社が使う場合も、労働局への利用申請と、利用規約に沿った使い方が求められます。
Q.採用中の会社にはどんな文面で連絡すればよいですか?
A.どこで何の求人を見たか、その求人と自社の商材がどうつながるか、断りやすい一文、の3つを短く書くのが基本です。「人手不足でお困りでしょう」のように相手の事情を決めつけず、採用の応募窓口ではなく会社の代表の問い合わせ窓口に送ります。送る直前に、採用ページで今も募集しているかを確かめておきましょう。
Q.リスジェネでは採用中の会社をどのように絞り込めますか?
A.詳細条件の企業情報にある「採用状況」で「採用中」を選ぶと採用中の会社に絞り込め、「採用職種で検索」で職種名や募集の要件を指定できます。業種・地域・企業規模ランクなどの条件と組み合わせられ、検索と閲覧は無料です。採用情報は集めた時点のものなので、連絡の前に各社の採用ページで今の募集を確かめてください。
この記事のポイント
- 求人を出している会社は、人が増える・人が足りないという変化の途中にあり、人に関わる商材の営業先になりえる
- 見つけ方は、会社の採用ページ・求人サイト・企業データベースの3つで、最後は会社の採用ページで今の募集を確かめる
- 求人サイトの情報は、利用規約を原文で読んでから扱い、ハローワークの求人情報は営業リストの材料にしない
- 採用職種・勤務地・募集を確かめた日・出どころの列を足し、連絡の直前に見直してリストを古くしない
- 文面では求人を見たことを正直に書き、相手の事情を決めつけず、採用の応募窓口ではなく代表の窓口に送る
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「採用状況」や「採用職種で検索」で絞り込み、一覧を確かめてから、必要な分だけダウンロードできます。
無料で検索してみる検索・閲覧は無料・初期費用0円・月額0円・ダウンロードは1件3円(17件から)
