ListGene ロゴListGene
テレアポ 2026.10.12 公開 読了 21分

テレアポリストの作成方法:無料の集め方・作成ツール・AI活用の注意点

テレアポリストは、電話で新しい取引先に営業するために、かける先の会社と電話番号、そして架電の結果をまとめた一覧です。無料で集める方法もあれば、リスト販売や作成ツール、AIを使う方法もありますが、どれを選んでも「その会社に電話する理由があるか」「番号は今も使われているか」「相手が断っていないか」を確かめる手間は残ります。本記事では、テレアポリストに必要な項目、無料と有料それぞれの作り方と注意点、受付を通るための下調べ、架電記録の付け方と更新、法律やマナーの考え方までを、公的な資料をもとに整理します。

テレアポリストを見ながら電話営業の準備をするビジネスパーソンのイメージ

この記事の3つの要点

  • 1

    テレアポリストは会社名と電話番号を並べただけの一覧ではなく、業種・規模・所在地といった「電話する理由」と、架電の結果や「営業お断り」の記録までを1つにまとめたものです。記録の列があることで、同じ会社への重複した電話や、断られた会社への電話を防げます。

  • 2

    無料でも国税庁の法人番号公表サイトや経済産業省のgBizINFO、各社のホームページから作れますが、電話番号は1社ずつ確かめる必要があり、地図サービスなどは利用規約で使い方が制限されていることがあります。有料のリストや作成ツール、AIを使う場合も、データの出どころと正確さを確かめてから使います。

  • 3

    代表者名などの個人の氏名は個人情報にあたり、消費者向けの電話勧誘には特定商取引法の規制があります。法人向けであっても「営業お断り」を記録して守り、相手の営業時間に配慮することが、長く続けられるテレアポの土台になります。

1 テレアポリストとは:一般的な営業リストとの違い

テレアポリストとは、電話でアポイントを取る営業(テレアポ)のために使う企業の一覧です。営業リストはフォーム営業やメール、郵送のDMにも使われますが、電話はその場で相手との会話が始まる手段なので、リストに求められる中身が少し違ってきます。

一般的な営業リストは「どの会社に営業するか」を決めるためのもので、会社名・所在地・業種・規模がそろっていれば用が足ります。テレアポリストではそれに加えて、実際につながる電話番号であること、電話口で誰に取り次いでもらうかの手がかり、そして「いつ電話して、どうなったか」という記録が欠かせません。電話は1件ごとにかける側の時間を使ううえ、相手の仕事の手も止めてしまうため、同じ会社に同じ用件で何度もかけたり、すでに断られた会社にかけ直したりすることは、効率の面でもマナーの面でも避けたいところです。

観点一般的な営業リストテレアポリスト
主な目的営業先の候補を選ぶ電話でアポイントを取り、結果を次に生かす
欠かせない連絡先手段によって異なる(住所・メール・フォームなど)今もつながる電話番号
重視する情報業種・地域・規模業種・地域・規模に加え、取り次ぎ先の手がかり
記録なくても使える架電履歴と「営業お断り」の記録が必要

つまりテレアポリストは、作って終わりの名簿ではなく、架電しながら少しずつ育てていく作業台のようなものです。この前提で項目を決めておくと、あとから担当者が増えたり、フォーム営業やメールと組み合わせたりするときにも、同じリストを土台に使い続けられます。

2 テレアポリストに必要な項目

項目は多ければよいわけではありません。電話をかける人が1行を見ただけで「どこに、なぜ、誰あてに電話するのか」「前回どうなったのか」が分かることを目安に、次のような列をそろえます。

項目使いみち優先度
会社名(正式名称)名乗りや記録の基準。表記ゆれを防ぐため法人番号もあると便利必須
電話番号架電先。番号違いや不通は記録して直す必須
所在地地域での絞り込み、訪問できる範囲かの判断必須
業種・事業内容自社の商材と関係があるか、電話する理由の確認必須
規模(従業員数・資本金など)優先順位づけ、提案内容の調整あると良い
代表者名・担当部署取り次ぎを頼む相手の手がかり。個人情報にあたる点に注意あると良い
ホームページ・問い合わせ窓口架電前の下調べ、電話以外の連絡手段あると良い
架電履歴日時・話した相手・結果・次回予定。重複した電話を防ぐ必須
対応不可・営業お断りの記録断られた会社に再び電話しないための目印必須

「電話する理由」を表す列を先に決める

テレアポで最初に問われるのは「なぜうちに電話してきたのか」です。業種や事業内容、所在地、規模といった列は、そのまま電話をかける理由の説明になります。たとえば関東で複数の店舗を運営している外食の会社に業務用の商材を案内するのであれば、業種と所在地と店舗の手がかりがリストにあることで、名乗った直後に用件を具体的に伝えられます。会社名と電話番号しかないリストでは、かける側も理由をうまく説明できず、受付で用件を聞かれたときに言葉に詰まりやすくなります。

代表者名は便利だが、個人情報として扱う

代表者名や担当者名が分かっていれば、受付で誰あてかを伝えやすくなります。ただし、個人情報保護委員会の「よくある質問(個人向け)」Q1-1は、法人の情報は個人情報に含まれないとしたうえで、法人の役員等の氏名などの情報は個人情報に含まれると説明しています。会社名と代表電話番号だけのリストと、代表者名まで入ったリストとでは扱い方の注意点が変わるので、この違いは覚えておきましょう(詳しくは「テレアポで守りたい法律とマナー」で触れます)。

列を増やしすぎない

調べられる情報を全部入れたくなりますが、列が増えるほど入力や更新の手間が増え、架電中に見るべき情報が埋もれてしまいます。最初は上の表の「必須」の列だけで始め、実際に電話をしながら「この情報があれば話しやすかった」と感じたものを足していくほうが、現場で使われ続けるリストになります。

テレアポリストに必要な項目(会社名・電話番号・代表者・所在地・業種・規模・架電履歴・営業お断りの記録)を一覧表とアイコンで表した図

3 テレアポリストを無料で作る方法と注意点

費用をかけずにテレアポリストを作る方法はいくつもあります。どの方法も「お金はかからなくても、時間はかかる」という点は共通しているので、必要な件数と使える時間を見比べながら選んでください。

自社にすでにある接点から作る

いちばん手堅いのは、名刺交換をした相手、過去に問い合わせをくれた会社、展示会で話した会社、以前の取引先など、自社と何らかの接点がある会社です。相手が自社の名前を知っている可能性があるため、まったく接点のない会社より話を聞いてもらいやすく、どこで接点があったかを記録しておけば会話のきっかけにもなります。ただし、名刺や問い合わせで受け取った個人の情報は、受け取ったときの利用目的の範囲で使うことが前提です。

国税庁「法人番号公表サイト」で会社の一覧を作る

国税庁の法人番号公表サイトでは、法人の「商号又は名称」「本店又は主たる事務所の所在地」「法人番号」の基本3情報が公表されており、全件データのダウンロードもできます。所在地で地域を絞れるので、特定の市区町村にある法人の一覧を作る土台になります。一方で電話番号や業種は含まれないため、テレアポに使うには1社ずつホームページなどで電話番号と事業内容を調べる必要があります。データを使うときは、同サイトの利用規約にしたがって出典を記載しましょう。

経済産業省「gBizINFO」で補助金や認定の情報を足す

経済産業省が運営するgBizINFO(Gビズインフォ)は、政府が持つ法人の情報を提供しているサイトです。法人番号や法人名で検索できるほか、所在地や業種、資本金、補助金、届出・認定、表彰、調達などの条件で絞り込むことができ、CSVなどでのダウンロードやAPIでの取得にも対応しています。「ある認定を受けた会社」「補助金に採択された会社」のように、電話する理由になりそうな切り口で候補を探せるのが利点ですが、電話番号がそろっているとは限らないので、別に確かめる前提で考えておきましょう。

各社のホームページで電話番号と事業内容を確かめる

公的なデータで候補を出したら、各社のホームページの「会社概要」や「お問い合わせ」のページで、電話番号・事業内容・営業時間を確かめます。手間はかかりますが、その会社が自分で公開している情報を直接見られるうえ、「営業のお電話はお断りしています」「お問い合わせはフォームのみで受け付けています」といった表示にもその場で気づけます。こうした表示があった会社は、リストに残す場合でも架電の対象から外し、その理由を記録しておきます。

電話帳サイトや地図サービスは利用規約を先に読む

NTTタウンページ株式会社のiタウンページのような電話帳サイトや、地図サービスにも会社の電話番号が載っています。ただし、こうしたサービスは利用規約で掲載情報の使い方を定めています。たとえばGoogleの「Google マップ / Google Earth 追加利用規約」(2025年6月4日更新)は、禁止行為として、コンテンツを大量にダウンロードしたり一括フィードを作成したりすることや、ビジネスリスティングのデータベースなどを作成・補強することを挙げています。画面を見ながら1社ずつ確かめる参考にとどめ、まとめて写し取って名簿にするような使い方は避けるのが無難です。プログラムで自動的に集める場合も、それぞれのサービスの規約で認められているかを先に確認してください。

業界団体の会員名簿や展示会の出展者一覧

業界団体がホームページで公開している会員一覧や、展示会の出展者一覧も候補探しに使えます。同じ業界の会社がまとまっているため、業種で絞り込む手間が省けるのが利点です。ただし、会員名簿の利用を団体の目的の範囲に限っていたり、営業目的での利用を断っていたりする場合もあるので、掲載ページの注意書きを確認してから使いましょう。

無料の方法手に入る主な情報電話番号注意点
自社の接点(名刺・問い合わせ履歴)会社名・担当者・接点の経緯あることが多い受け取ったときの利用目的の範囲で使う
法人番号公表サイト(国税庁)名称・所在地・法人番号含まれない出典の記載。電話番号は別に調べる
gBizINFO(経済産業省)所在地・業種・資本金・補助金・認定など別に確かめる前提載っている情報は会社ごとに異なる
各社のホームページ電話番号・事業内容・営業時間載っていることが多い1社ずつの手作業。営業お断りの表示を確認
電話帳サイト・地図サービス名称・電話番号・所在地載っていることが多い利用規約で大量の取得などが制限されている場合がある
業界団体の名簿・出展者一覧同業の会社名・所在地載っている場合もある利用目的の制限を確認

無料で作るときに見落としやすいこと:1社ずつ電話番号や事業内容を調べる時間は、そのまま人件費になります。また、自分で集めた情報は集めた時点から古くなっていくため、作ったあとの更新の手間も見込んでおく必要があります(「架電の記録とリストの更新」で詳しく説明します)。

4 有料で作る方法:リスト販売・作成ツール・AIの使い分け

件数が多いときや、調べものの時間を営業そのものに回したいときは、費用を払って作る方法が選択肢になります。大きく分けると、できあがったリストを買う方法、企業データベースやリスト作成ツールで自分で絞り込む方法、作成を代行してもらう方法の3つです。

方法費用のかかり方向いているケース確認したいこと
リスト販売会社から買う業種や地域ごとのまとめ買いが多い決まった業種・地域をまとめて当たりたい集め方と時点、重複や古い情報の扱い
企業データベース・リスト作成ツール月額制や件数ごとの従量制など、サービスによる条件を変えながら何度も作りたい絞り込める条件、電話番号の有無で絞れるか、買う前に試せるか
作成代行に頼む作業量に応じた見積もりが多い条件が特殊で、調査まで任せたい納期、調査の基準、納品後の修正

テレアポリスト作成ツールを選ぶときの確認点

  • 電話番号のある会社だけに絞り込めるか
    テレアポに使うなら欠かせない条件です。電話番号のない会社が混ざると、ダウンロードしてから外す手間がかかります。
  • 業種・地域・規模を組み合わせて絞り込めるか
    「電話する理由」がそろったリストを作れるかどうかに直結します。
  • データの出どころと集め方が説明されているか
    公開されている情報をもとにしているか、掲載の削除を求める窓口(オプトアウトの窓口)があるかを確かめます。
  • 買う前に中身を確かめられるか
    無料の検索や閲覧、サンプルのデータがあれば、狙いどおりの会社が出てくるかを先に確認できます。
  • 料金の仕組みが自社の使い方に合っているか
    月額制は使わない月にも費用がかかり、従量制は使った件数に応じて費用が増えます。月にどのくらいの件数を使うかで選びます。
  • 架電記録の列を足して使える形式か
    CSVなどで取り出して、自社の表計算ソフトや顧客管理の仕組みに取り込めるかを確認します。

主なリスト作成ツールの機能や料金の違いは営業リスト作成ツールの比較で、名簿を買うこと自体の法的な考え方は営業リストの購入と個人情報保護法の解説で詳しく取り上げています。

AIでテレアポリストを作るときにできること

最近は、AIを使ったリスト作成も広がっています。AIが得意なのは、「関東にある、介護施設を運営している会社」のような普段の言葉の条件を検索条件に置き換えることや、ホームページの文章から事業内容を読み取って業種を分類すること、今の取引先に似た会社を探すこと、そして架電前に相手の事業の概要を短くまとめることです。人が1社ずつホームページを開いて読む作業の多くを肩代わりできるため、リストを作る時間と下調べの時間の両方を減らせます。

AIを使うときの注意点

一方で、AIの分類や推測は間違うことがあります。事業内容の読み違いもあれば、すでに使われていない電話番号がそのまま残っていることもあるので、架電の前には少なくとも電話番号と事業内容を、ホームページなどの会社自身が出している情報で確かめる運用にしておくと安心です。

また、生成AIサービスに代表者名などの個人情報を入力する場合について、個人情報保護委員会は2023年6月2日の「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等」で、利用目的を達成するために必要な範囲内かを十分に確認することや、本人の同意なく入力した個人データが応答の出力以外の目的で扱われる場合には法律に違反する可能性があることを示しています。社外のAIサービスに名簿をそのまま貼り付ける前に、サービスの利用規約や、入力した情報が学習に使われるかどうかを確認しておきましょう。

5 受付を通るための架電前の下調べ

法人へのテレアポでは、最初に電話に出るのは多くの場合、受付や代表番号の担当者です。受付の役割は、会社にとって必要な電話をつなぎ、そうでない電話をお断りすることなので、「何の用件で、誰に、なぜ今電話したのか」を短く正直に説明できるかどうかが分かれ目になります。そのための下調べを1社ごとに短い時間で済ませられるよう、確かめる項目を決めておきましょう。

  • 会社概要と事業内容
    何をしている会社で、自社の商材とどこが関係するのかを一言で言えるようにしておきます。
  • 代表者名や担当部署
    取り次ぎ先の見当をつけます。名前が分からなければ「〇〇をご担当の方」と部署や役割で伝えます。
  • 最近のお知らせ
    新しい拠点や事業、採用のお知らせなどは、電話する理由を具体的にする材料になります。
  • 自社との過去の接点
    自社の記録で、以前に電話していないか、断られていないか、別の担当者が連絡していないかを確かめます。
  • 「営業お断り」の表示や連絡方法の指定
    表示があれば電話はやめて記録します。問い合わせをフォームに限っている会社には、指定された方法を優先します。
  • 営業時間と定休日
    相手が電話に出られる時間かどうかを確かめます。

最初の名乗りは正直に

受付を通ろうとして用件をぼかしたり、知り合いのふりをしたりするのは逆効果です。担当者につながっても、営業の電話だと言わなかったことで信頼を失いますし、会社としての評判にも関わります。消費者向けの電話勧誘販売では、特定商取引法第16条により、勧誘に先立って事業者の氏名(名称)や、契約の締結について勧誘する目的であることなどを告げることが求められています(消費者庁「特定商取引法ガイド」)。法人向けの電話でも同じ考え方で、会社名と名前、営業のご案内であることを最初に伝え、そのうえで「〇〇の件で、ご担当の方にお話を伺えないでしょうか」と、相手が取り次ぐかどうかを判断しやすい形で用件を述べるのが基本です。

下調べに時間をかけすぎない工夫

1社ごとの下調べが長くなると、1日にかけられる件数が減ってしまいます。リストを作る段階で業種・事業内容・規模がそろっていれば、架電の直前はホームページをさっと見て最近のお知らせと営業お断りの表示を確かめる程度で済みます。下調べの手間をリスト作りの段階に前倒ししておくことが、無理なく件数をこなすための近道です。

6 架電の記録とリストの更新

テレアポリストの価値は、架電を重ねるほど高まっていきます。誰がいつ電話してどうなったかが残っていれば、次に電話する人は同じ説明を繰り返さずに済み、断られた会社に再び電話してしまう事故も防げます。結果は自由記述だけにせず、決まった区分で記録しておくと、あとで集計しやすくなります。

結果の区分記録すること次の動き
つながらない(不通・番号違い)日時、状況番号を調べ直し、使われていなければ「番号無効」にする
受付で終了断られた理由、案内された連絡方法指定の方法(メール・フォームなど)があればそちらで連絡する
担当者が不在担当部署・名前、戻りの時間案内された時間にかけ直す
担当者と会話話した内容、関心の有無、次の約束資料の送付や再連絡の日を決める
アポイント獲得日時、場所や方法、参加者商談の準備に進む
不要・営業お断り日時、相手の言葉架電の対象から外し、社内で共有する

リストは古くなる前提で更新する

会社の情報は時間とともに変わります。東京商工リサーチの「2025年『休廃業・解散企業』動向調査」(2026年1月9日公表)によると、2025年に休廃業・解散した企業は6万7,210件で、前年から7.2%増えました。これに加えて移転や電話番号の変更、社名の変更もあることを考えると、一度作ったリストを何年も使い続けるうちに、つながらない番号や、すでに事業をやめた会社が少しずつ混ざっていきます。

架電で「番号違い」や「閉業」が分かったらその場で直し、定期的に重複や表記ゆれを整理(名寄せ)しておきましょう。整理の進め方は名寄せ・データクレンジングのやり方で詳しく解説しています。また、架電数やつながった数、アポイントの数を業種や地域ごとに集計すれば、どの条件のリストが自社の商材に合っているのかが、自社のデータで見えてきます。

テレアポリストを下調べ・架電・記録・更新の順に回し、営業お断りを守りながら最新に保つ流れを表した図

7 テレアポで守りたい法律とマナー

テレアポに関係する法律は一つではなく、扱う情報や相手によって考えることが変わります。ここでは代表的なものを整理しますが、個別の判断が必要なときは専門家に相談してください。

個人情報保護法:法人の情報と個人の情報を分けて考える

前に触れたとおり、個人情報保護委員会は、法人の情報は個人情報に含まれない一方で、法人の役員等の氏名などは個人情報に含まれると説明しています。代表者名や担当者名を含むリストを事業で使う場合、個人情報保護法では、利用目的をできる限り特定すること(第17条)や、個人情報を取得したときは、あらかじめ利用目的を公表している場合を除き、速やかに本人に通知するか公表すること(第21条)などが定められています。自社のプライバシーポリシーで営業目的の利用をどう示しているかを確認し、リストを購入する場合は、販売元がどのように情報を集めたのかも確かめておきましょう。

特定商取引法:消費者向けの電話勧誘販売の規制を知っておく

消費者庁の「特定商取引法ガイド」によると、特定商取引法は、事業者が電話で勧誘して申込みを受ける「電話勧誘販売」について、勧誘に先立って事業者の氏名などを告げること(第16条)や、契約を締結しない意思を示した人への勧誘の継続や再勧誘の禁止(第17条)などを定めています。同ガイドは、営業のため、または営業として締結する取引には同法が適用されないとしています(第26条)。

ただし、大阪府が開いた事業者向けの特定商取引法講習会の資料(令和7年12月15日)は、通達を引いて、主として家庭用・個人用に使われる場合は実質的に消費者としての取引であり「営業のため」にあたらないと整理しています。個人事業主や小さな事業者に電話する場合は、法人向けだからと一律に考えず、消費者向けの規制も意識しておくと安全です。

「営業お断り」は記録して守る

ホームページで営業電話を断っている会社や、電話で「今後のご案内は不要です」と言われた会社には、かけ直さないのが基本です。法人向けの取引で特定商取引法が適用されない場合でも、断られた相手に電話を続ければ相手の業務の妨げになり、苦情や評判の悪化につながります。リストに「営業お断り」の列を設け、担当者が変わっても分かるように社内で共有しておきましょう。

電話をかける時間帯への配慮

法人への電話は、相手の営業時間内にかけるのが前提です。そのうえで、始業直後や昼休み、終業間際のように相手が慌ただしい時間は避け、決算期や年度末といった業界ごとの忙しい時期も意識すると、話を聞いてもらえる余地が広がります。どの時間帯がつながりやすいかは業種や会社によって違うため、リストに架電の時刻と結果を残し、自社のデータで確かめていくのがいちばん当てになります。

本記事は公開されている資料をもとにした一般的な情報の整理であり、法律相談ではありません。個別の事案については、弁護士などの専門家にご相談ください。

8 フォーム営業やメールとの組み合わせ方

電話はその場で相手の反応が分かり、疑問にもすぐ答えられる一方で、相手の時間を突然いただく手段でもあります。問い合わせフォームやメールは、相手が都合のよいときに読める代わりに、読まれたかどうかが分かりにくい手段です。それぞれの長所を生かして組み合わせると、1つの手段だけで当たり続けるよりも、相手に合った連絡のしかたを選べるようになります。

組み合わせ方の例(想定ケース)

  1. 先にフォームやメールで資料を案内し、反応があった会社や、詳しく聞きたいと返事があった会社に電話する。
  2. 電話で担当者が不在だったときに、受付の了承を得て、指定されたメールアドレスやフォームに資料を送る。
  3. ホームページで「お問い合わせはフォームから」と指定している会社には、電話ではなくフォームで連絡する。

どの組み合わせでも、テレアポリストの架電履歴の列に「フォーム送信済み」「メール送付済み」といった記録を一緒に残しておくと、同じ会社に別々の担当者が別の手段で連絡してしまう重複を防げます。

メールを送るときは特定電子メール法に注意

広告や宣伝のためのメールを送る場合は、特定電子メール法が関係します。総務省のパンフレット「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律のポイント」によると、原則としてあらかじめ同意した相手にだけ広告宣伝メールを送ることができ(オプトイン方式)、名刺などの書面でメールアドレスを知らされた場合や、インターネットでメールアドレスを公表している団体・営業を営む個人に送る場合などが例外とされています。ただし、アドレスの公表とあわせて広告宣伝メールを送らないよう求めている場合は、同意なしに送ることはできません。また、送信者の氏名・名称や受信拒否の連絡先の表示、受信拒否の通知を受けたあとの送信の禁止も定められています。メールを使った営業の進め方はメールDM営業の成功法則もあわせてご覧ください。

フォーム営業と組み合わせる場合

問い合わせフォームを使った営業でも、「営業目的の送信はご遠慮ください」と書かれたフォームには送らない、送り主を明記する、といった配慮は電話と同じです。文面の組み立て方はフォーム営業の文面テンプレート3パターンで解説しています。

なお、営業屋のアポジェネPROは、AIが1社ずつホームページを読んで文面を書き分け、問い合わせフォームに送るクラウド型のツールで、フォームで届かない場合はメール窓口へ自動で切り替えます。料金は月額3,000円(税込)とフォーム送信成功1件3円で、送信の失敗とメールでの補完は0円です。フォーム送信成功50件までは無料で試せます(お試しにカード登録は不要で、50件に達すると自動で止まります)。

9 リスジェネでテレアポリストを作る手順

営業屋のリスジェネ(ListGene)は、AIが分析した100万社超の企業データベースから、業種・地域・規模などで絞り込んで営業リストを作るツールです。検索と一覧の閲覧は無料で、CSVでダウンロードするときだけ1件3円からの従量課金になり、初期費用と月額費用はかかりません。テレアポリストを作る場合の流れは次のとおりです。

  • 1
    業種と地域を指定する
    詳細条件で大分類・詳細業種と都道府県を選びます(市区町村での絞り込みもできます)。「関東の介護施設を運営する法人」のように、普段の言葉で入力するAI検索も使えます。
  • 2
    規模で絞り込む
    企業規模ランク(従業員数・資本金・売上高から総合判定)や資本金、設立年で、自社の商材に合う規模にそろえます。
  • 3
    電話番号のある会社に絞る
    「ダウンロードデータに含まれる項目で絞り込む」で電話番号にチェックを入れると、電話番号を持つ会社だけが残ります。取り次ぎ先の手がかりがほしいときは代表者名も選べます。推奨アプローチチャネルで「テレアポ」を選ぶこともできます。
  • 4
    一覧を無料で確かめる
    検索結果は無料で閲覧できるので、業種や所在地が狙いどおりかを確かめてから、必要な会社だけを選びます。トップページからサンプルCSVも確認できます。
  • 5
    CSVをダウンロードし、架電記録の列を足す
    決済の最低額の関係で、ダウンロードは17件からです。表計算ソフトや顧客管理の仕組みに取り込み、前の章で紹介した結果の区分や営業お断りの列を足して使い始めます。

リスジェネのデータについて

リスジェネの企業情報は、各企業が自社のWebサイトで公開している法人情報をもとに整理したもので、掲載情報の削除を希望する企業のための削除依頼の窓口も設けています。代表者名のような個人の氏名を含む場合は、前の章で触れた個人情報保護法の考え方に沿って扱ってください。また、架電の前にはホームページなどで電話番号と事業内容を確かめ、「営業お断り」の表示がある会社は対象から外すことをおすすめします。

10 よくある質問

Q.テレアポリストは無料で作れますか?

A.作れます。国税庁の法人番号公表サイトで会社名と所在地の一覧を作り、経済産業省のgBizINFOや各社のホームページで業種や電話番号を確かめる方法が代表的です。ただし電話番号は1社ずつ調べる手間がかかり、電話帳サイトや地図サービスは利用規約で大量の取得などが制限されている場合があります。リスジェネなら検索と閲覧は無料で、条件に合う会社を確かめてから必要な分だけ1件3円からダウンロードできます。

Q.テレアポリストに最低限必要な項目は何ですか?

A.会社名、電話番号、所在地、業種・事業内容に加えて、架電履歴(日時・話した相手・結果・次回予定)と営業お断りの記録の列があれば始められます。規模や代表者名、ホームページのURLはあると便利ですが、代表者名のような個人の氏名は個人情報にあたるため、利用目的の公表など個人情報保護法に沿った扱いが必要です。

Q.AIでテレアポリストを作るときの注意点は何ですか?

A.AIは普段の言葉の条件を検索条件に置き換えたり、事業内容から業種を分類したり、似た会社を探したりする作業を手早くこなせますが、分類や推測が間違うこともあります。電話番号と事業内容は架電の前にホームページなどで確かめておくと安心です。また、生成AIサービスに代表者名などの個人情報を入力する場合は、個人情報保護委員会の注意喚起(2023年6月2日)を踏まえ、利用目的の範囲内か、入力した情報が学習などに使われないかを確認してください。

Q.法人へのテレアポにも特定商取引法は関係しますか?

A.消費者庁の「特定商取引法ガイド」では、営業のため、または営業として締結する取引には特定商取引法が適用されないとされています。ただし、相手が事業者でも主として家庭用・個人用に使う契約は「営業のため」にあたらないとする整理もあるため、個人事業主などに電話する場合は注意が必要です。法律が適用されるかどうかにかかわらず、断られた会社には電話を続けず、営業お断りとして記録するのが基本です。なお、この回答は法律相談ではありません。

Q.リスジェネの料金はいくらですか?

A.企業の検索と一覧の閲覧は無料で、CSVをダウンロードする場合のみ1件3円からの従量課金です。初期費用と月額費用はかかりません。決済の最低額の関係で、ダウンロードは17件からになります。

この記事のポイント

  • テレアポリストは「電話する理由」と「架電の記録」まで含めて1つにまとめ、架電しながら育てていく
  • 無料なら法人番号公表サイト・gBizINFO・各社のホームページが土台。電話番号は1社ずつ確かめ、他のサービスの利用規約も守る
  • 作成ツールやAIは、電話番号で絞れるか、データの出どころが説明されているか、買う前に試せるかで選ぶ
  • 架電の結果は決まった区分で記録し、番号違いや閉業はその場で直して名寄せする
  • 代表者名は個人情報として扱い、「営業お断り」は記録して守る。メールは特定電子メール法に沿って送る

テレアポ用の企業リストを、検索無料で作ってみる

業種・地域・規模で絞り込み、電話番号のある会社だけを選べます。一覧を確かめてから、必要な分だけダウンロードできます。

無料で検索してみる

検索・閲覧は無料・初期費用0円・月額0円・ダウンロードは1件3円から

関連コラム

営業ノウハウ全般

LG

ListGene編集部

営業屋が運営するListGene(リスジェネ)の公式コラム。BtoB営業の現場で役立つリスト活用ノウハウ、AI営業戦略、法令遵守の最新情報を発信しています。