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営業屋Sales Innovation
Expert Insight PUBLISHED: 2026.10.27

会社のメールアドレスの調べ方
載っていないときの連絡方法と注意点

この記事の3つの要点

  • 1

    会社のメールアドレスは、公式サイトの会社概要・お問い合わせ・特定商取引法の表示・採用ページ・IRなどに載っていることがあります。ただし、採用やIR、個人情報の窓口は用途が決まった窓口なので、取引の相談や提案には、その用途に合う窓口を選ぶことが前提になります。

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    メールアドレスが見つからないときは、相手が用意した問い合わせフォームを使うか、代表電話で「どの窓口から連絡すればよいか」を尋ねるのが確かな方法です。登記や国税庁の法人番号公表サイトは相手の会社を確かめるのに役立ちますが、メールアドレスは分かりません。

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    よくある形や氏名からアドレスを推測して送ったり、プログラムで機械的に集めて一斉に送ったりする方法は避けましょう。公表されていないアドレスは特定電子メール法の「公表」の例外にあたらないと考えられ、相手の信頼も損ないます。営業お断りの尊重や差出人の明示など、送る側のマナーもあわせて押さえておきます。

会社の建物と、封筒や名刺の形をした連絡の入口が光の線でつながり、虫めがねで正しい連絡の窓口を探している様子を表したイメージ

取引の相談や提案のために、ある会社へ連絡を取りたいのに、公式サイトをいくら見てもメールアドレスが見つからないという場面は、BtoBの仕事では珍しくありません。問い合わせフォームしかない会社もあれば、電話番号しか載っていない会社もあり、どこから連絡すれば失礼にならないのかと迷ってしまいます。先に結論を書くと、メールアドレスが載っていないのは、その会社が連絡の入口を自分で選んでいるからであり、まずは相手が用意した入口(問い合わせフォームや代表電話)を使うのが確かな近道です。この記事では、公式サイトでメールアドレスを探す場所とそれぞれの窓口の本来の用途、会社がメールアドレスを載せない理由、問い合わせフォームと代表電話の使い方、登記や法人番号公表サイトなど公的な情報で分かることと分からないこと、推測でアドレスを作って送ったり機械的に集めたりしないほうがよい理由、そして連絡するときのマナーまでを順に整理します。

会社のメールアドレスを探す前に|連絡の入口は相手の会社が決めている

会社に連絡を取る方法は、メールだけではありません。問い合わせフォーム、代表電話、手紙、面識のある人からの紹介、展示会での名刺交換など、いくつもの入口があり、そのうちどれを外に向けて開いておくかは、連絡を受ける側の会社が決めています。公式サイトにメールアドレスが載っていないのは、その会社が「外部からの連絡はフォームや電話で受け付ける」と選んでいるからだと考えられます。

そのため、メールアドレスを探し回る前に、相手の会社が用意している入口を確かめ、そこから連絡するのが基本の考え方になります。メールで送りたいというのは送る側にとっての手軽さでもあるので、相手が別の入口を用意しているなら、そちらに合わせるほうが受け取ってもらいやすく、失礼にもなりません。主な入口と、それぞれで気をつけたいことを表にまとめます。

連絡の入口向いている場面気をつけること
公表されたメールアドレス用途の合う窓口のアドレスが公式サイトに載っているとき採用・IRなど用途が決まった窓口ではないか、アドレスの近くに広告メールを断る表示がないか
問い合わせフォームメールアドレスが載っていないとき、問い合わせの種類を選ばせているとき種類の選び方、営業お断りの注意書き、文字数の上限
代表電話どの窓口に連絡すればよいか分からないとき忙しい時間帯を避ける、相手の案内に従う
手紙(郵送)改まった相談や、資料を添えて届けたいとき宛先の部署を確かめる、差出人と連絡先をはっきり書く
名刺交換・紹介すでに接点があるとき交換した名刺の連絡先を使う、紹介してくれた人の了承を得る

連絡の目的を一文にまとめておく

どの入口を使うにしても、最初に「誰に、何を相談したいのか」を一文にまとめておくと、窓口を選ぶときにも、電話で取り次いでもらうときにも迷いません。たとえば「〇〇の部品の仕入れ先として、取引の相談をしたい」「御社の〇〇サービスの導入を検討しているので、法人向けの窓口を知りたい」のように書いておけば、相手の会社のどの部署に関わる用件なのかが自分でも見えてきます。相手から見て何の用件か分からない連絡は、どの窓口に届いても後回しになりやすいものです。

買いたい・頼みたい連絡と、提案の連絡は窓口が違うことがある

同じ「会社への連絡」でも、相手の商品やサービスを買いたい、仕事を頼みたいという連絡と、自社の商品やサービスを提案する連絡とでは、相手が用意している窓口が違うことがあります。前者なら製品のお問い合わせや見積もり依頼の窓口がそのまま使えますが、後者は、相手が営業の連絡を受け付けているかどうかを確かめてから送る必要があります。この記事では両方を扱いますが、とくに提案の連絡では、あとで説明する営業お断りの表示の確かめが欠かせません。

公式サイトで探す場所|会社概要・お問い合わせ・特定商取引法の表示・採用・IR

公式サイトの中でメールアドレスが載っていることがある場所は、ある程度決まっています。ただし、見つかったアドレスならどれでも使えるわけではなく、それぞれの窓口には本来の用途があります。下の表は、探す場所と、そこに載っている連絡先の用途、取引の相談や提案に使うかどうかの目安をまとめたものです。

探す場所載っていることがある連絡先本来の用途取引の相談・提案に使うか
会社概要代表のメールアドレス、代表電話会社への一般的な連絡用途が合えば使う。近くに広告メールを断る表示がないか確かめる
お問い合わせページ問い合わせフォーム、種類ごとの窓口のアドレス種類ごとに振り分けた問い合わせ「取引・協業のご相談」などの窓口があれば使う
特定商取引法に基づく表記事業者の電話番号、メールアドレス通信販売の購入者などへの表示購入に関する連絡先なので、提案に使うのは控えめに
採用ページ採用担当のアドレス応募者とのやりとり使わない
IR(株主・投資家向け)IR担当の窓口株主・投資家からの問い合わせ使わない
プライバシーポリシー個人情報の取り扱いの窓口開示の請求などの手続き使わない
ニュース・プレスリリース広報の窓口報道関係者からの取材取材の依頼のほかには使わない
協力会社募集・購買のページ専用のフォームやアドレス取引先や仕入れ先の募集用途が合えば、まず使いたい窓口

会社概要とフッターを見る

最初に見たいのは、会社概要のページと、各ページのいちばん下にあるフッターです。会社概要には所在地や代表電話と並んで代表のメールアドレスが載っていることがあり、フッターには「お問い合わせ」や「サイトマップ」へのリンクがまとめて置かれていることがあるからです。見つからないときは、サイトマップのページやサイト内の検索窓で「お問い合わせ」「連絡先」「メール」と探してみると、奥のページに置かれた窓口にたどり着けることがあります。

なお、同じ名前や似た名前の会社は珍しくないので、検索結果の上に出たサイトが目当ての会社だとは限りません。会社概要の所在地を見て、連絡したい会社と同じかどうかを確かめておきましょう。

お問い合わせページは窓口の分け方を見る

お問い合わせのページでは、メールアドレスそのものよりも窓口の分け方に目を向けると、相手がどの連絡をどこで受けたいのかが分かります。「製品・サービスについて」「サポート」「採用」「取材」「その他」のように分かれていれば、取引の相談はどれにあたるかを考えて選びます。ページの上や下、フォームの近くに「営業目的のご連絡はご遠慮ください」といった注意書きがあれば、提案の連絡はその会社には送らない、と判断するのが基本です。

特定商取引法の表示は購入者のための連絡先

ネットショップなどで通信販売をしている会社のサイトには、「特定商取引法に基づく表記」のページがあります。消費者庁の「特定商取引法ガイド」によると、通信販売の広告には事業者の名称・住所・電話番号などを表示することが求められており(一定の条件のもとで省略も認められています)、電子メールで商業広告を送る場合には事業者の電子メールアドレスの表示も必要です。そのため、このページで電話番号やメールアドレスが見つかることがあります。ただし、これは主に購入を考えている人や購入者のための連絡先として載せているものなので、取引の提案に使うのは、ほかに窓口が見当たらない場合でも慎重に考えたほうがよいでしょう。

採用・IR・個人情報の窓口は用途が決まっている

採用ページの担当者のアドレス、IR(株主・投資家向け情報)の問い合わせ先、プライバシーポリシーに書かれた個人情報の窓口は、それぞれ応募者、株主や投資家、個人情報について手続きをしたい人のために用意されたものです。ここに営業や提案の連絡を送ると本来の対応を遅らせることになり、担当者から見れば迷惑な連絡になってしまいます。営業屋の「フォーム営業マナー基準v1」でも、採用・IR・お客様相談室など、問い合わせ以外の窓口に送らないことを10項目のうちの一つに挙げています。メールでもフォームでも、この考え方は変わりません。

取引や提案を受け付ける専用の窓口がないか探す

会社によっては、「協力会社募集」「パートナー募集」「仕入れ先・購買のお問い合わせ」のように、取引先からの連絡を受けるための専用のページを設けていることがあります。これらは、相手が提案や取引の申し込みを受け付けるために開いている入口なので、用途が合うなら最初に使いたい窓口です。サイト内の検索で「協力会社」「パートナー」「購買」「調達」などの言葉を試してみると見つかることがあります。

ホームページの各ページを表した板が線でつながり、その中から用途に合う問い合わせの窓口を選び、合わない窓口を避けることを表した図
見つかった連絡先の中から、用途に合う窓口を選ぶ

会社がメールアドレスを載せない理由|フォームは相手が選んだ正面の入口

公式サイトにメールアドレスを載せず、問い合わせフォームや電話だけを案内している会社は少なくありません。理由は会社ごとに違いますが、主に次のような事情が考えられます。理由を知っておくと、フォームしかない会社にどう連絡すればよいかも見えてきます。

考えられる理由会社の側の事情連絡する側が気をつけること
迷惑メールを減らしたいページに載せたアドレスがプログラムで機械的に集められ、迷惑メールの送り先になるおそれがある載っていないアドレスを推測したり、ほかの方法で手に入れたりしない
問い合わせを振り分けたい種類を選んでもらうことで、担当の部署にすぐ届けられる問い合わせの種類を正しく選ぶ
受付の記録を残したいフォームなら受け付けた記録が残り、対応の漏れを防ぎやすい同じ内容を何度も送らない
必要な情報をそろえたい会社名・連絡先・用件を決まった形で受け取れる入力欄を正しく埋める
情報の安全に気を配りたい知らない相手からの添付ファイルやリンクを受け取らずに済む最初の連絡で添付ファイルを送らない

アドレスを画像にしたり、「@」を別の記号に置き換えたりして載せている会社もあります。これは、プログラムによる機械的な収集を避けるための工夫と考えられるので、そうした載せ方をしている会社に、一斉配信のようなメールを送るのは相手の意図に沿いません。読み取って手で打ち込めば送れるからといって、送ってよいかどうかの判断が変わるわけではない点に気をつけましょう。

こうして見ると、問い合わせフォームは、相手の会社が受け取りやすい形で用意した正面の入口だといえます。メールアドレスが見つからないことを「連絡の手段がない」と考えるのではなく、「この会社はフォームで受けたいのだ」と受け止めると、次の一手が決めやすくなります。

問い合わせフォームしかないときの使い方|送る前の6つの手順

問い合わせフォームから送る連絡も、相手の会社の担当者にとってはメールと同じように読まれる一通です。ただし、フォームには入力欄の決まりや文字数の上限があり、送ったあとに控えが手元に残らないこともあるので、メールとは少し違う気配りが必要になります。ここでは、フォームから取引の相談や提案を送るときの流れを6つの手順にまとめます。

STEP 01

問い合わせの種類を選ぶ

「お問い合わせの種類」の選択肢に「取引・協業のご相談」「法人のお客様」「その他」などがあれば、用件に合うものを選びます。「製品の不具合」「サポート」「採用」など、明らかに別の用途の選択肢を選ぶと、担当外の部署に届いて読まれないまま終わることがあります。

STEP 02

注意書きを読む

フォームの上や下、送信ボタンの近く、サイトポリシーに、営業目的の利用を断る表示がないかを確かめます。「営業・セールスのご連絡はお断りしております」などの表示があれば、提案の連絡は送りません。断りの表示がなくても、「お客様からのお問い合わせに限ります」のように用途を限る書き方があれば、それに従います。

STEP 03

用件を短くまとめる

本文の欄には文字数の上限が設けられていることがあるので、冒頭の数行で「どこの誰が、何の用件で連絡したのか」が分かるように書きます。長い説明や資料の中身は、相手から返事をもらってから送れば十分です。

STEP 04

差出人の情報を正しく書く

会社名・氏名・電話番号・メールアドレスは、返事を受け取るための大切な欄です。打ち間違いがあると返事が届かないので、送る前に読み返します。所属や名前を偽ったり、以前から付き合いがあるように見せかけたりするのは避けましょう。

STEP 05

送った内容の控えを残す

送信後に自動返信のメールが届く会社もありますが、届かないこともあります。本文は送る前に手元にコピーしておき、送った日と使った窓口を記録しておくと、返事が来たときや、電話で確かめるときに困りません。

STEP 06

返事を待つ

フォームからの連絡は、社内で担当の部署に回されてから返事が来るまでに時間がかかることがあります。返事がないからといって同じ内容をすぐに送り直すのは避け、もう一度連絡するなら間隔をあけてから一度だけにするなど、社内で決まりを作っておくと安心です。

フォームに書く文面の例

取引の相談をフォームから送るときの文面の例です。〇〇や△△の部分は、実際の用件に合わせて書き換えてください。

文面の例(取引のご相談)

件名(欄がある場合):〇〇についてのご相談(株式会社△△)

突然のご連絡にて失礼いたします。株式会社△△で〇〇を担当しております□□と申します。

御社のホームページで〇〇の取り組みを拝見し、〇〇についてご相談させていただきたく、ご連絡いたしました。具体的には、〇〇(相談したい内容を簡潔に)について、ご担当の方とお話しする機会をいただけないかと考えております。

ご担当の方にお取り次ぎいただけましたら幸いです。ご不要の場合は、お手数ですがその旨をお知らせください。以後のご連絡は控えます。

株式会社△△ 〇〇部 □□
住所:〇〇 電話:〇〇 メール:〇〇

相手の会社に合わせて書いた一文があると、まとめて送った定型文ではないことが伝わりやすくなります。業種や目的ごとの例文と書き方の型は、「問い合わせフォームの書き方と例文10選|営業で返信が来るテンプレ」で詳しく紹介しています。

返事が来ないとき

返事が来ない理由は、まだ担当者に届いていない、検討に時間がかかっている、今は必要がない、などさまざまです。どうしても確かめたい場合は、代表電話で、先日フォームから〇〇の件で連絡したことを伝え、担当の部署に届いているかを尋ねる方法もあります。そこで「今は必要ない」と言われたら、お礼を伝えて引き、その会社には同じ用件で送らないよう記録しておきましょう。

返事でメールアドレスが分かったあと

フォームから送った連絡に返事が来れば、相手のメールアドレスが分かります。そのやりとりの中で相談の続きを進めるのは自然なことです。ただし、返事は「その用件への返答」であって、広告や宣伝のメールを今後も受け取るという同意とは限りません。やりとりの範囲を超えて、自社の案内やメールマガジンのような広告・宣伝のメールを送り続ける場合は、このあと説明する特定電子メール法の考え方に気を配りましょう。営業屋のマナー基準でも、返信への再アプローチの節度を一つの項目にしています。

代表電話で窓口を聞く|聞き方の例と断られたときの対応

フォームが見当たらない、どの窓口を選べばよいか分からない、急いで確かめたいことがある、といった場合は、代表電話で連絡の窓口を尋ねるのが確かな方法です。電話は相手の時間をその場でいただく手段なので、用件を短く伝え、相手の案内に従うことを心がけます。

電話番号を探す場所

代表電話の番号は、会社概要のページや、通信販売をしている会社なら特定商取引法に基づく表記のページに載っていることがあります。支店や事業所ごとに番号が分かれている会社もあるので、相談したい事業に近い拠点の番号を選ぶと、取り次ぎがなめらかに進むこともあります。

窓口の聞き方の例

「お忙しいところ失礼いたします。株式会社△△の□□と申します。〇〇の件で御社にご相談したいことがあり、ご連絡の窓口をお伺いしたくお電話いたしました。どちらにご連絡すればよろしいでしょうか。」

このとき、いきなり担当者の名前やメールアドレスを聞き出そうとするよりも、「どの方法で連絡すればよいか」を尋ねるほうが、受付の方も答えやすくなります。相手が「ホームページのお問い合わせフォームからお願いします」と案内してくれたら、それに従いましょう。メールアドレスを教えてもらえた場合も、相手が教えてよいと判断した窓口のアドレスとして、その用件のために使います。

断られたら引き、記録する

「営業のご連絡はお受けしていません」と言われたら、お礼を伝えて電話を終え、その会社には同じ用件で連絡しないよう記録します。社内で複数の人が同じ会社に連絡することがあるなら、断られた記録はみんなが見られる場所にまとめておきましょう。電話でも、名乗りを偽ったり、以前から付き合いがあるように装ったりするのは避けます。かける時間帯は、始業の直後や昼休み、終業の間際など、相手が忙しそうな時間を避けるのが無難です。

名刺を交換した相手には

展示会や商談の場で名刺を交換していれば、その名刺に書かれたメールアドレスに連絡するのが自然です。総務省の「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律のポイント」も、名刺などの書面で自分のメールアドレスを知らせた相手への送信を、同意なしに広告・宣伝のメールを送れる例外の一つに挙げています。ただし、相手から今後の連絡を断られたら、それ以後は送れません。

オフィスの机でノートパソコンを見ながら、受話器を持って丁寧に電話をかけている日本のビジネスパーソン
窓口が分からないときは、代表電話で連絡の方法を尋ねる

公的な情報で分かること・分からないこと|登記・法人番号公表サイト

会社の情報を調べる公的な手段としては、商業登記と、国税庁の法人番号公表サイトがあります。どちらも会社の基本的な情報を確かめるのには役立ちますが、メールアドレスを調べる手段にはなりません。何が分かり、何が分からないのかを整理しておきます。

情報源分かることメールアドレス主な使い道
商業登記目的、商号、本店及び支店の所在場所、資本金の額、取締役の氏名など(会社法第911条第3項)登記事項に含まれない会社が実在するか、所在地や役員の確かめ
法人番号公表サイト(国税庁)商号又は名称、本店又は主たる事務所の所在地、法人番号の基本3情報基本3情報に含まれない公式サイトの見極め、社名や所在地の変化の確かめ
特定商取引法に基づく表記(各社のサイト)事業者の名称・住所・電話番号など電子メールで商業広告を送る場合は表示が必要通信販売に関する連絡先の確かめ

登記で分かること

株式会社の登記事項は会社法第911条第3項に定められており、目的、商号、本店及び支店の所在場所、資本金の額、取締役の氏名、代表取締役の氏名などが並んでいます。メールアドレスや電話番号は、登記事項に含まれていません。登記の内容は、法務局で登記事項証明書を取るか、インターネットの「登記情報提供サービス」(一般財団法人民事法務協会)で確かめられますが、どちらも手数料がかかります。連絡先を知るためというより、相手の会社が実在するか、所在地や代表者が合っているかを確かめるための情報と考えるとよいでしょう。

法人番号公表サイトで分かること

国税庁の法人番号公表サイトでは、法人番号を指定された法人等の「基本3情報」(商号又は名称、本店又は主たる事務所の所在地、法人番号)を調べられ、ダウンロード機能やWeb-API機能でデータを取得することもできます。基本3情報にメールアドレスや電話番号は入っていませんが、同じ名前の会社が複数あるときに所在地で見分けたり、社名や所在地が変わっていないかを確かめたりするのに役立ちます。公式サイトを特定するときの手がかりとして使いましょう。

公的な情報は相手を確かめるために使う

公的な情報は、連絡先を探すためではなく、連絡しようとしている相手が正しいかどうかを確かめるために使うのが向いています。法人番号を控えておけば、社名の書き方が違っていても同じ会社かどうかを照合しやすくなり、社内で連絡の記録をまとめるときにも役立ちます。複数の会社に連絡する場合のリストの作り方と、法人番号を照合の鍵にする方法は、「フォーム営業リストの作り方|問い合わせフォームURL付き企業リストの手順」で説明しています。

推測でアドレスを作って送らない・機械的に集めて一斉に送らない理由

メールアドレスが見つからないと、「info@」や「sales@」のようなよくある形に相手のドメインを組み合わせたり、担当者の氏名からアドレスを推測したりして、試しに送ってみたくなるかもしれません。プログラムで多くの会社のサイトからアドレスを集め、まとめて送る方法もあります。どちらも、法律の面でもマナーの面でも避けたほうがよい方法です。その理由を、条文と官公庁の資料に沿って整理します。

広告・宣伝のメールは原則として同意した相手にしか送れない

特定電子メール法(特定電子メールの送信の適正化等に関する法律)は、営利を目的とする団体や営業を営む個人が、自己または他人の営業について広告や宣伝を行うための手段として送るメールを「特定電子メール」と定め(同法第2条第2号)、原則として、あらかじめ同意した相手などにしか送ってはならないとしています(同法第3条第1項)。総務省と消費者庁の「特定電子メールの送信等に関するガイドライン」は、営業上のサービスや商品を広告・宣伝する内容のメールや、そうしたウェブサイトへ誘導することを目的に含むメールは特定電子メールにあたる一方、広告や宣伝の内容を含まない取引上の事務連絡や、単なる時候の挨拶などはあたらないものもある、と説明しています。自社の商品やサービスを提案するメールは、広告・宣伝にあたりうるものとして扱っておくのが無難です。

推測したアドレスは「公表されたアドレス」ではない

同意がなくても送れる例外として、総務省の「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律のポイント」は、取引関係にある相手、名刺などの書面で自分のメールアドレスを知らせた相手、自分のメールアドレスをインターネットで公表している団体や営業を営む個人などを挙げています(同法第3条第1項第2号〜第4号)。ここでいう公表は、アドレスをインターネットで公衆が閲覧できる状態に置くことを指します(同法施行規則第3条)。推測で作ったアドレスは相手が公表したものではないので、この例外にはあたらないと考えられます。たまたま実在するアドレスだったとしても、相手が外に向けて示した連絡先ではない、という点は変わりません。

公表されたアドレスでも、拒否の表示があれば例外にあたらない

公式サイトに載っているアドレスなら何を送ってもよい、というわけでもありません。同法施行規則第3条は、アドレスと併せて特定電子メールの送信をしないよう求める文言をインターネットで公表している場合は、例外としての公表にあたらないと定めています。ガイドラインは、こうした表示の例として「広告メール」「宣伝メール」などの言葉と、「拒否」「お断り」などの言葉を組み合わせたものを挙げています。

一方でガイドラインは、事業者どうしの間で、ウェブサイトなどでメールアドレスを公開している事業者にビジネス向けの広告・宣伝メールを送ることは実際に行われており、ビジネスの慣習上も一定の範囲で認められていると考えられる、とも説明しています。公表されたアドレスに送る場合も、アドレスの近くの表示と窓口の用途を確かめてから、という順番を守りましょう。

送るなら表示と受信拒否への対応が必要

特定電子メールを送るときは、送信者の氏名または名称や、受信拒否の連絡を受けるためのメールアドレスまたはURLなどを表示する必要があり(同法第4条)、同法施行規則第9条は、送信者の住所や、苦情や問い合わせを受け付ける電話番号・メールアドレスなども表示する事項として定めています。また、受信を拒否する連絡を受けた相手には、それ以後送ってはいけません(同法第3条第3項)。1社に連絡するときも、署名に会社名・住所・電話番号を入れ、「ご不要の場合はお知らせください」と断り方を添えておくと、この考え方に沿った形になります。

存在しないアドレスや、別の人のアドレスに届くおそれ

推測したアドレスが存在しなければ、送ったメールはエラーとして戻ってきます。こうしたエラーが重なると、送る側のメールの評価が下がり、ほかの相手にも届きにくくなるおそれがあります。また、同法は、プログラムで自動的に作った、実際には使われていないアドレス(架空電子メールアドレス)にあてて、営業のために多数のメールを送ることを禁じています(同法第2条第4号・第6条)。

反対に、推測したアドレスが実在した場合でも、それが別の人や別の部署のアドレスであれば、相手の社内で思わぬ扱いを受けることになります。氏名を含むアドレスについては、個人情報保護委員会の「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)」が、特定の個人を識別できるメールアドレスを個人情報の例に挙げています。担当者個人のアドレスを推測して使うと、個人情報として扱う必要が出てくる点にも気をつけましょう。

機械的に集めると、窓口の用途や拒否の表示が抜け落ちる

プログラムで多くのサイトからアドレスを集める方法には、別の問題もあります。サイトによっては利用規約で自動的な手段による情報の収集を禁じていることがあり、短い時間に大量のアクセスを送れば、相手のサイトに負担をかけるおそれもあります。さらに、アドレスだけを抜き出すと、それが採用やIRの窓口なのか、近くに広告メールを断る表示があったのか、という大切な文脈が抜け落ちてしまいます。担当者個人のアドレスが混ざれば、利用目的をできる限り特定すること(個人情報保護法第17条)、偽りその他不正の手段で取得しないこと(同法第20条)、取得したときに利用目的を通知または公表すること(同法第21条)といった個人情報保護法のルールにも関わってきます。

これは、メールでの営業そのものを否定するものではありません。公表されたアドレスへのメールや、同意を得た相手へのメールマガジンのように、ルールに沿って行うメール営業もあります。その進め方と注意点は、リスジェネのコラム「メールDM営業の成功法則:開封率・返信率を最大化するリスト選定と配信テクニック」で整理しています。フォーム営業を含めた法律の論点は、「フォーム営業は違法?利用規約・特商法・個人情報保護法の正しい理解」もあわせてご覧ください。

ご注意:本記事は、条文と官公庁の資料をもとにした一般的な情報の整理であり、法律相談ではありません。法令の解釈や個別のケースの判断に迷うときは、弁護士などの専門家にご相談ください。

周りに散らばった多くの封筒を透明な仕切りが隔て、一通の封筒だけが光の道に沿って明るい入口へ向かっている様子を表したイメージ
推測や一斉送信ではなく、相手が開いている入口へ一通ずつ

連絡するときのマナー|フォーム営業マナー基準v1に沿って

営業屋は、送る側が守りたいマナーを10項目にまとめた「フォーム営業マナー基準v1」を公開しています。フォーム営業のための基準ですが、多くの項目は、メールや電話で1社に連絡するときにもそのまま使えます。下の表は、基準の10項目を、会社に初めて連絡するときの具体的な行動に置き換えたものです。

基準の項目1社に連絡するときの行動
01 営業お断りの尊重フォームやアドレスの近く、サイトポリシーに営業や広告メールを断る表示があれば、提案の連絡は送らない
02 断った企業に送らない一度断られた会社は記録し、社内のほかの担当者も同じ用件で連絡しないようにする
03 相手に負担をかけない同じ会社の複数の窓口に同時に送らない。道具を使うときも送る間隔をあける
04 窓口の選別採用・IR・お客様相談・個人情報の窓口を使わない
05 差出人の明示会社名・氏名・住所・電話番号・メールアドレスを書き、知り合いを装わない
06 技術的な拒否の尊重画像認証などで自動の送信を断っているフォームに、道具で無理に送ろうとしない
07 記録を残すいつ、どの窓口に、何を送ったかを控えておく
08 停止の依頼にすぐ応じる「今後は不要」と言われたら、その日のうちに記録して以後は送らない
09 再アプローチの節度返事でアドレスが分かっても、広告・宣伝のメールを続けるときは特定電子メール法の考え方に気を配る
10 法令への配慮を仕組みに断られた会社の記録や窓口の確かめを、担当者の注意ではなく社内の決まりにする

基準の全文と、それぞれの項目を設けた理由は、「フォーム営業マナー基準v1を公開|迷惑にしない10のチェックリスト」にまとめています。

初めての連絡で気をつけたい書き方

初めて連絡する相手には、件名や冒頭で会社名と用件が分かるようにし、本文の最初で名乗って、なぜその会社に連絡したのかを一言添えます。相談したい内容は一つに絞り、長い資料や添付ファイルは最初の連絡では送らず、相手が興味を持ってくれてから送るほうが受け取ってもらいやすくなります。最後に、不要な場合の断り方と自社の連絡先を添えておけば、相手は検討することも断ることも簡単にできます。

連絡する前のチェックリスト(10項目)

  1. 01連絡したい会社の公式サイトを、所在地などで確かめたか
  2. 02相手が用意した入口(フォーム・メール窓口・電話)を確かめたか
  3. 03使う窓口は、採用・IR・お客様相談・個人情報の窓口ではないか
  4. 04フォームやアドレスの近く、サイトポリシーに、営業や広告メールを断る表示がないか
  5. 05推測で作ったアドレスや、出どころの分からないアドレスを使っていないか
  6. 06会社名・氏名・住所・電話番号・メールアドレスを書いたか
  7. 07用件が冒頭で分かり、不要な場合の断り方を添えたか
  8. 08過去にその会社から断られていないか、社内のほかの担当者が同じ用件で連絡していないか
  9. 09送った日・窓口・内容を記録する準備ができているか
  10. 10広告・宣伝にあたるメールを送るなら、特定電子メール法の表示と受信拒否への対応を整えたか

多くの会社に問い合わせフォームから連絡するなら

ここまでは、1社ずつ丁寧に連絡する場合の進め方です。新規開拓のために、毎月まとまった数の会社へ問い合わせフォームから連絡したい場合は、窓口の確かめや文面の書き分けを1社ずつ手で行うと、時間がいくらあっても足りなくなります。そうした場合の選択肢として、当社のツールをご紹介します。

アポジェネPROは、AIが1社ずつホームページを読んで文面を書き分け、問い合わせフォームに送るクラウド型のツールです。フォームで届かなければ、サイトに載っているメールアドレスへ自動で切り替えます。紹介ページでは、「営業お断り」と書かれたフォームには送らず、一度断られた相手はNGリストで自動的に外すとしており、本文の末尾にオプトアウトのURLを自動で付ける機能も用意されています。料金は月額3,000円(税込)と、フォーム送信成功1件につき3円(税込)で、送信に失敗した分とメールでの補完は0円です。想定ケースとして、ある月のフォーム送信成功が60件なら、3,000円+3円×60件=3,180円(税込)になります。フォーム送信成功50件までは無料で試せ、お試しにクレジットカードの登録は不要です。

メール窓口への切り替えを使う場合も、この記事で説明した公表アドレスの考え方と、アドレスの近くの拒否の表示に気を配ってください。ツールを使う場合も送信するのはご利用いただく会社自身であり、紹介ページにあるとおり、特定電子メール法・個人情報保護法・送信先サイトの利用規約は、利用者の側で確認したうえでご利用いただく必要があります。

まとめ:会社のメールアドレスが公式サイトに載っていないのは、その会社が連絡の入口を自分で選んでいるからです。会社概要・お問い合わせ・特定商取引法の表示などに載っている連絡先は用途を確かめてから使い、採用・IR・個人情報の窓口には送らないようにしましょう。見つからなければ問い合わせフォームを使い、窓口が分からなければ代表電話で尋ねるのが確かな方法です。登記や法人番号公表サイトではメールアドレスは分からず、推測したアドレスへの送信や機械的な収集は、特定電子メール法の考え方からもマナーの面からも避けるのが無難です。

よくある質問(FAQ)

Q.会社のメールアドレスが公式サイトに載っていないときは、どうすればよいですか?

A.まず会社概要とお問い合わせのページ、各ページの下にあるフッター、サイトマップを確かめ、それでも見つからなければ、相手が用意した問い合わせフォームから連絡しましょう。どの窓口に連絡すればよいか分からない場合は、代表電話で連絡の方法を尋ねるのが確かです。メールアドレスを載せていないのは、その会社がフォームや電話で連絡を受けたいと選んでいる場合があるため、相手の入口に合わせるほうが受け取ってもらいやすくなります。

Q.「info@」など、よくある形のアドレスを推測して送ってもよいですか?

A.おすすめしません。推測で作ったアドレスは相手が公表したものではないため、特定電子メール法で同意なしに広告・宣伝のメールを送れる例外(インターネットで公表されたアドレス)にはあたらないと考えられます。存在しないアドレスならエラーで戻り、実在しても別の人や部署に届くおそれがあります。氏名を含むアドレスは個人情報にあたる場合もあります。本記事は法律相談ではないため、個別の判断は専門家にご相談ください。

Q.採用ページやIRのページに載っているメールアドレスに、提案を送ってもよいですか?

A.避けましょう。採用の窓口は応募者のため、IRの窓口は株主や投資家のために用意されたもので、提案の連絡を送ると本来の対応を遅らせることになります。営業屋の「フォーム営業マナー基準v1」でも、採用・IR・お客様相談室など問い合わせ以外の窓口に送らないことを項目の一つにしています。取引の相談には、お問い合わせのページや協力会社募集などの窓口を使いましょう。

Q.登記簿や法人番号から、会社のメールアドレスは分かりますか?

A.分かりません。株式会社の登記事項(会社法第911条第3項)にメールアドレスや電話番号は含まれず、国税庁の法人番号公表サイトで調べられるのは、商号または名称、本店または主たる事務所の所在地、法人番号の基本3情報です。これらは相手の会社が正しいか、社名や所在地が変わっていないかを確かめるために使い、連絡先は公式サイトの窓口や代表電話で確かめましょう。

Q.展示会で名刺交換をした相手には、メールで提案を送ってもよいですか?

A.総務省の「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律のポイント」は、名刺などの書面で自分のメールアドレスを知らせた相手への送信を、同意なしに広告・宣伝のメールを送れる例外の一つに挙げています。ただし、送信者の名称や受信拒否の連絡先などの表示が必要で、受信を拒否する連絡を受けたら以後は送れません。本記事は法律相談ではないため、個別の判断は専門家にご相談ください。

Q.問い合わせフォームから送ったのに返事がありません。もう一度送ってもよいですか?

A.すぐに同じ内容を送り直すのは避けましょう。担当の部署に回るまでに時間がかかっていることもあります。もう一度連絡するなら、間隔をあけてから一度だけにする、代表電話で届いているかを確かめる、といった形がおすすめです。「今は必要ない」と返事があったら、その会社には同じ用件で送らないよう記録しておきましょう。

フォームから送る連絡を仕組みに

問い合わせフォームのある会社に、1社ずつ書き分けて送る

多くの会社に問い合わせフォームから連絡するなら、アポジェネPROという選択肢があります。AIが1社ずつホームページを読んで文面を書き分け、問い合わせフォームに送るクラウド型のフォーム営業ツールで、フォームで届かなければメール窓口へ自動で切り替えます。
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※ お試しにクレジットカードの登録は不要です。送信成功50件で自動的に止まり、勝手に課金されることはありません。特定電子メール法・個人情報保護法・送信先サイトの利用規約は、ご利用者の側でご確認ください。

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