FAX DM営業の完全ガイド
向いている業界と効果的なFAXリストの作り方
デジタル化が進む今も、製造業・建設業・医療など、FAXが業務で使われている業界は残っています。そうした相手には、メールよりFAXのほうが届きやすい場合があります。本記事では、FAX DMの戦略設計から原稿作成、法的な注意点までを整理します。なお、FAX DMの効果は業界・原稿・リストによって大きく変わるため、成果の数字は示していません。
この記事の結論
FAX DMは、建設・製造・医療・不動産など、FAXが業務で使われている業界では選択肢になる営業チャネルです。デジタル営業と組み合わせ、業界特性に合わせたリスト選定と原稿づくりで、費用対効果を高めていきましょう。受信拒否への対応など、法令やマナーを守ることが前提です。
この記事の目次
1. FAX DMが今も使われる理由 2. FAX DMが向いている業界 3. 効果的なFAX DM原稿の作り方 4. FAXリストの作成方法とListGeneの活用 5. DX推進度が低めの企業とFAX DM 6. FAX DMの費用対効果を計算する 7. FAX DM営業の法的注意点 8. まとめ:FAX DMを営業戦略に組み込む1 FAX DMが今も使われる理由
「FAXなんて時代遅れ」と思う方も多いでしょう。しかし、BtoB営業の現場では、相手の業界によってはFAX DMが今も選択肢になります。メールが大量に届く環境では埋もれやすいため、FAXが使われている業界では、紙で届くFAXが目に留まることもあります。
FAX DMの特徴
紙で届く
メールと違い、出力された紙が机に届く
相手の用紙を使う
受け取る側の用紙・手間を使うため、配慮が必要
受信拒否への対応
拒否された相手には送らない仕組みが必要
FAX DMの特徴は「物理的に目に入る」という点です。メールは未読のまま埋もれることがありますが、FAXは紙として出力されるため、誰かの目に触れる可能性があります。中小企業では、FAXの出力物が決裁者の机に届くケースもあり、営業の入り口になる場合があります。ただし、相手の用紙やインクを使う手段でもあるため、送る内容と頻度には配慮が必要です。
メールとFAXは、届き方も受け取られ方も違います。相手がどの手段を日常的に使っているかを確かめて、チャネルを選びましょう。
FAX DMと他チャネルの比較
| チャネル | 届き方 | 相手の負担・配慮 | 費用の傾向 |
|---|---|---|---|
| FAX DM | 紙で出力される | 相手の用紙・インクを使う。受信拒否への対応が必要 | 送信代行の料金や原稿制作費などがかかる |
| メールDM | 受信箱に届く(迷惑メールに分類されることがある) | 特定電子メール法のルール(同意・表示義務など)を守る | 配信ツール代が中心 |
| テレアポ | 電話で直接話せる | 相手の業務を中断する。断られたらかけ直さない | 人件費がかかる |
| フォーム営業 | 問い合わせフォームから届く | 「営業お断り」の表記を守る | 送信ツール代など |
| 郵送DM | 封書・はがきで届く | 開封されるかは封筒や宛名次第 | 印刷・発送費がかかる |
2 FAX DMが向いている業界
FAX DMはすべての業界に向いているわけではありません。FAXを業務で使っている企業が多い業界で、選択肢になります。以下は、FAXが使われやすい業界の例です(業界ごとの反応率や順位を示す公的な統計は確認できていないため、数字や順位は載せていません)。
| 業界 | FAXが使われやすい場面(例) | 営業の特徴 |
|---|---|---|
| 製造業 | 図面・発注書のやり取り | コスト削減・品質管理・在庫管理の効率化などを訴求しやすい |
| 建設業 | 現場や協力会社との連絡 | 人手不足対策・安全管理・原価管理などを訴求しやすい |
| 医療・クリニック | 紹介状・検査結果などのやり取り | 予約管理・電子カルテなど。患者の情報に触れない配慮が必要 |
| 不動産業 | 物件情報のやり取り | 顧客管理・物件情報管理・集客支援などを訴求しやすい |
| 飲食業(法人) | 仕入れ業者への発注 | 原価管理・予約システム・集客施策などを訴求しやすい |
ポイント:ListGeneでは、業種・DX推進度・「FAX番号」の保有企業などで絞り込めます。「製造業」「DX推進度:消極的」「FAX番号あり」の条件を組み合わせると、FAX DMの対象を絞り込めます。
業界別:FAX DMで訴求すべき内容
- 製造業:コスト削減、品質管理、在庫管理の効率化
- 建設業:人手不足対策、安全管理、原価管理システム
- 医療:予約管理、電子カルテ、患者満足度向上
- 不動産:顧客管理、物件情報管理、集客支援
- 飲食:原価管理、予約システム、集客施策
3 効果的なFAX DM原稿の作り方
FAX DMの成否は原稿の出来に左右されます。A4用紙1枚で完結させるのが基本です。以下の構成要素を含めましょう。
FAX DM原稿の基本構成
- 1キャッチコピー(上部1/4)
「〇〇業の経営者様へ」と業界を明示し、具体的なベネフィットを伝える。数字は、実際に確かめられたものがある場合に限って入れる。 - 2課題提起(中部1/4)
ターゲット企業が抱える「あるある」な課題を3つ箇条書き。共感を得ることが目的。 - 3解決策の提示(中部1/4)
自社のサービス・商品がどう課題を解決するかを簡潔に。導入事例や実績があれば添える。 - 4CTA(下部1/4)
「無料相談」「資料請求」など低ハードルな行動を促す。FAX返信用の欄、電話番号、QRコードを記載。
FAX DM原稿のNG例:
文字が小さすぎる / 写真やイラストが多すぎてFAXで潰れる / 複数ページにまたがる / 受信を希望しない場合の連絡先が書かれていない(相手の迷惑になり、トラブルや法的な問題につながるおそれがある)
反応を得やすくする5つの工夫
- 業界名を明記する -- 「製造業の社長様へ」のように、誰向けの案内かを最初に示す
- 確かめられた数字を入れる -- 自社で確認した実績があれば具体的に示す(根拠のない数字は書かない)
- FAX返信欄を設ける -- チェックボックス形式で返信のハードルを下げる
- 期限をつける -- 実際に期限がある案内に限り、期限を明記する(実態のない「限定」は避ける)
- 送信の曜日・時間帯を工夫する -- 相手の業務時間内に届くようにし、早朝・深夜は避ける。曜日・時間帯ごとの反応を比べて調整する
4 FAXリストの作成方法とListGeneの活用
FAX DMを送るには、FAX番号が正確に入ったリストが必要です。一般的な営業リストには、FAX番号が含まれていない場合があります。
FAXリスト入手の3つの方法
| 方法 | FAX番号の入手しやすさ | コスト | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 電話帳サイトなどから自分で収集 | 掲載されている場合のみ | 無料(手間がかかる) | サイトの利用規約を確認する。情報が古い場合がある |
| リスト販売業者から購入 | 業者によって異なる | 業者ごとの料金 | 取得元・更新頻度・削除依頼への対応を確認する |
| ListGene(FAX番号フィルター) | FAX番号を保有する企業に絞り込める | 1件3円(17件から) | 企業が公開している情報にもとづく。番号が現在も使われているとは限らない |
ListGeneでは、保有データの条件で「FAX番号」を選ぶと、FAX番号を保有する企業に絞り込めます(企業が公開している番号です)。さらに、業種・地域・企業規模ランク・DX推進度と組み合わせて、FAX DMの対象を絞り込めます。
ListGeneでのFAXリスト作成例:
条件の例:「製造業」+「関東地方」+「FAX番号あり」+「DX推進度:消極的〜未着手」
→ 該当する件数は検索画面で無料で確認でき、ダウンロードは1件3円(17件から)です。
5 DX推進度が低めの企業とFAX DM
FAX DMの対象を選ぶときに参考になる指標の一つが「DX推進度」です。ListGeneのDX推進度は、WebサイトのデジタルレベルをAIが5段階で評価した目安で、社内の実態とは異なる場合があります。DX推進度が低めの企業では、メールよりFAXや電話が使われている可能性があります。
DX推進度が低めの企業に見られる傾向(仮説)
- メールよりFAXや電話が使われている場合がある -- 社内連絡もFAXや電話が中心の企業
- Webサイトの問い合わせフォームがない、または使われていない場合がある
- 経営者自身がFAXを確認している場合がある -- 決裁者に届く可能性がある
- デジタル経由の営業が届きにくい場合がある
DX推進度が低めの企業には、デジタルチャネルの営業が届きにくい場合があります。そうした相手には、FAXや電話など別の手段を選ぶ、という考え方です。
DX推進度別のアプローチの例
| DX推進度(ListGeneの区分) | 検討するチャネルの例 | 営業のポイント |
|---|---|---|
| 未着手 | FAX・電話 | 基本的な業務効率化を提案 |
| 消極的 | FAX・電話 | 実在する同業他社の事例で動機付け |
| 標準的 | FAX・メール併用 | 具体的な導入メリットを提示 |
| 積極的 | メール・フォーム | FAXは補完的に使用 |
| 先進的 | デジタルチャネル | FAX DMは優先度を下げる |
6 FAX DMの費用対効果を計算する
FAX DM営業の費用を計算しておくと、投資の判断がしやすくなります。以下は、計算の考え方を示すための想定の例です。
FAX DMの費用の計算例(想定)
想定ケース:製造業向けコスト削減サービスの営業(数字は仮のものです)
リスト作成費用:5,000件 x 3円 = 15,000円(1件3円のリストを購入した場合)
FAX送信費用:5,000件 x 8円 = 40,000円(送信代行の料金は事業者ごとに異なるため、8円は仮の数字)
原稿制作費用:約 30,000円(外注の場合・仮の数字)
合計コスト:85,000円
1受注あたりのコスト:合計コスト ÷ 受注件数。例えば受注が3件なら約28,333円、受注が0件なら費用の回収はできません。
反応率・商談化率・受注数は、商材・業界・原稿・リストによって大きく変わります。上の数字は成果を約束するものではありません。
コスト項目の内訳チェックリスト
- リスト作成費 -- FAX番号付きリストの取得コスト
- FAX送信費 -- 送信代行サービスの料金(事業者ごとに異なるため、見積もりで確認)
- 原稿制作費 -- デザイン・コピーライティング費用
- 人件費 -- 反応があった企業へのフォローコール
7 FAX DM営業の法的注意点
FAX DMには、法律やマナー上の注意点があります。以下は一般的な整理であり、法律相談ではありません。個別の判断は専門家にご相談ください。
特定商取引法のFAX広告の規制:
通信販売の広告をFAXで送る場合、消費者があらかじめ承諾(または請求)していない相手に送ることは、原則として禁止されています(特定商取引法第12条の5)。承諾した相手にも、受信拒否の連絡先を表示し、拒否した相手には送らない必要があります。なお、特商法の訪問販売・通信販売などの規定は「営業のために契約する」場合には適用されないとされていますが(第26条第1項第1号)、相手が事業者や法人であることだけで一律に除外されるわけではなく、取引の目的や内容で判断されます(消費者庁)。BtoB向けの営業であっても、受信拒否の意思を示された相手に送り続けると、トラブルにつながるおそれがあります。
FAX DM送信時に確認したい対応
- !送信者情報の明記
会社名・住所・電話番号・FAX番号を記載し、相手が連絡できるようにする - !配信停止方法の記載
「今後の送信を希望されない場合は、下記FAX番号にご連絡ください」と明記 - !拒否リストの管理
配信停止の依頼があった企業を確実にリストから除外し、以後送信しない仕組みを作る - !送信時間帯の配慮
深夜・早朝の送信は避ける(法的義務ではないが、クレームの原因に)
個人情報保護法との関係
法人の代表FAX番号のような法人の情報は、個人情報保護法の「個人情報」にはあたりません。ただし、個人事業主のFAX番号や、担当者個人の氏名が特定できる情報は個人情報にあたる可能性があるため、取得元と利用目的を確認しておく必要があります。ListGeneは、企業が公開している情報をもとにしたデータベースで、データ収集ポリシーと削除依頼の窓口を公開しています。
FAXが使われている企業の多い建設業界の攻略法は、建設業界の営業リスト作成ガイドをご覧ください。
製造業へのFAXアプローチの詳細は、製造業の営業リスト作成ガイドをご覧ください。
8 まとめ:FAX DMを営業戦略に組み込む
FAX DMは、FAXが業務で使われている業界やターゲットに対して、選択肢になるチャネルです。デジタル営業が届きにくい相手には、FAXという手段が合う場合があります。ただし、受信拒否への対応など、守るべきルールがあります。
この記事のポイント
- FAX DMは、製造業・建設業・医療など、FAXが業務で使われている業界で選択肢になる
- DX推進度が低めの企業では、メールよりFAXや電話が使われている可能性がある(ListGeneのDX推進度はAIによる目安)
- 原稿はA4用紙1枚で完結。業界名・確かめられた数字・FAX返信欄を入れる
- ListGeneの「FAX番号」フィルターで、FAX番号を保有する企業に絞り込める
- 配信停止の連絡先の記載と、拒否リストの管理は必ず行う
FAX DM用の企業リストをListGeneで作成
「FAX番号」の保有企業×業種×DX推進度で、対象を絞り込めます。ダウンロードは1件3円(17件から)。
無料でFAXリストを検索する閲覧無料・登録不要・1件3円(ダウンロードは17件から)