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Expert Insight PUBLISHED: 2026.06.13

物流・運送業界の新規開拓営業|2024年問題後の商機

この記事の3つの要点

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    2024年問題(時間外労働 年960時間上限)と2026年4月施行の改正物流効率化法で、輸送力は制約される一方、荷主は「運べる協力会社」「物流を効率化してくれるパートナー」を強く探し始めた。運送会社にとって新規開拓の商機が広がっている局面。

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    勝ち筋は「適正運賃(標準的運賃を基準に)」×「効率化提案(求貨求車・帰り便・共同配送・物流DX)」をセットで売ること。安売り競争から抜け、選ばれる荷主開拓を設計する。

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    荷主候補は膨大で、足で回りきれない。お問い合わせフォームからの新規開拓で母数を作り、反応した荷主に人の営業力を集中させる二段構えが効く。ApoGenePROなら成果が出た分だけの低コストで実装できる。

夜明けの高速道路を走る長距離トラックと物流倉庫をデータラインでつないだ、物流・運送業界の新規開拓と物流網のイメージ図

「運ぶ人手が足りない」「燃料も人件費も上がるのに運賃は据え置き」「下請けの孫請けで利益が残らない」——物流・運送業界の現場では、こうした声が何年も続いてきました。ところが2024年問題を境に、潮目が変わりつつあります。荷主が「運んでくれる会社」を真剣に探し始めたのです。これは、適正な運賃と効率化提案を武器にできる運送会社にとって、またとない新規開拓の商機です。本記事では、2024年問題・2026年問題後の業界環境を整理したうえで、運送会社の荷主開拓、求貨求車の活かし方、物流DXの提案、そしてお問い合わせフォームを使った新規荷主・協力会社へのアプローチまで、「売る側」の視点で具体的に解説します。

2024年問題が変えた「荷主と運送会社の力関係」

2024年4月、働き方改革関連法の適用猶予が終わり、トラックドライバーの時間外労働に年間960時間の上限が設けられました。これがいわゆる「物流の2024年問題」です。1人あたりが走れる時間が物理的に減るため、同じ台数・同じ人員では従来どおりの量を運びきれなくなります。長距離輸送ほど影響が大きく、「これまで1日で届いていた荷物が翌日着になる」といった納期の変化も各地で起きています。

その深刻さを示す試算として、NX総合研究所は、何も対策を取らなければ2030年度には営業用トラックの輸送能力が約34.1%(およそ9.4億トン)不足する可能性があると公表しています(国土交通省・経済産業省・農林水産省などによる「持続可能な物流の実現に向けた検討会」資料)。需要があっても運ぶ手段が足りない——これは荷主にとって事業継続そのものを脅かすリスクです。

ここで起きているのが、長年続いた力関係の逆転です。かつては「運んでほしい運送会社」が頭を下げて仕事をもらう構図でした。しかし供給が細る今、荷主の側に「安定して運んでくれる会社を確保しておきたい」という強い動機が生まれています。つまり、きちんとした品質と適正な運賃で応えられる運送会社は、「選ばれる側」から「選ぶ側」に近づける。新規開拓を仕掛けるなら、この追い風を逃す手はありません。

多数の荷主の貨物アイコンと運送会社のトラックアイコンが中央のハブで結ばれ、求貨求車のマッチングと積載率向上を表した概念図
荷主(貨物)と運送会社(車両)をハブでつなぎ、積載率を高める——需給マッチングの概念図

2026年問題(改正物流効率化法)でパートナー探しが加速する

2024年問題に続き、業界では「2026年問題」が語られています。これは2026年4月施行の改正物流効率化法によって、一定規模以上の荷主・物流事業者に新たな法的義務が課されることを指します。具体的には、年度の取扱貨物量が一定規模(特定荷主の判定基準として年9万トン以上が目安とされます)を超える「特定事業者」に対し、物流統括管理者(CLO)の選任、中長期計画の策定、定期報告などが求められ、違反には罰則も設けられています。すべての荷主・物流事業者に対する効率化の努力義務は先行して始まっています。

この流れが運送会社の営業にとって何を意味するか。荷主の社内に「物流を本気で効率化しなければならない」責任者が置かれ、外部の知見やパートナーを積極的に探す動機が制度として強まる、ということです。荷待ち時間の短縮、積載率の改善、共同配送、モーダルシフトといったテーマで具体策を持ち込める運送会社は、単なる「運び屋」ではなく「物流課題を一緒に解く相手」として評価される余地が大きくなります。新規開拓の切り口を「価格」だけでなく「効率化提案」に広げる好機です。

輸送力の制約

年960時間の上限で1人が走れる時間が減少。2030年度に輸送力34.1%不足の試算も。荷主は「運べる会社」を切実に探している。

運賃是正の追い風

標準的運賃は2024年3月告示で水準を約8%引き上げ。荷役の対価加算も明示され、適正運賃を語る土台が整った。

荷主の責任明確化

2026年4月施行の改正物流効率化法でCLO選任等が義務化。荷主が効率化パートナーを探す動機が制度的に強まる。

運送会社が狙うべき「荷主開拓」の現実的な順序

商機があるとはいえ、ただ闇雲に営業をかけても疲弊するだけです。荷主開拓には順序があります。最初にやるべきは、自社の強みの棚卸しです。対応エリアはどこか、保有車種(大型・中型・小型・トレーラー・ウイング・冷凍冷蔵など)は何か、得意な温度帯や荷姿は何か、どのルートに帰り便(復路の空車)が出やすいか。これらは「どんな荷主に刺さるか」を決める設計図になります。たとえば「関東〜関西の幹線で冷凍車の帰り便が空いている」なら、その復路エリアに発送拠点を持つ食品・飲料系の荷主が有力候補になります。

次に、その強みが刺さる荷主像を業種・地域・規模で絞り込み、対象リストを用意します。荷主候補は、製造業(部材・完成品の輸送)、卸売・商社、EC・通販事業者、建材・住宅設備、食品・飲料など多岐にわたります。ここで「数が多すぎて回りきれない」という物流営業ならではの壁にぶつかります。だからこそ、母数を効率的にさばく仕組み(後述するフォーム営業など)と、人が深く対応する案件の切り分けが重要になるのです。

そして忘れてはならないのが協力会社(傭車先)の開拓です。荷物は取れても自社車両が足りないとき、信頼できる協力会社のネットワークがあれば受注を断らずに済みます。逆に、車両に余裕がある会社にとっては、安定して荷物を回してくれる元請け・同業との関係づくりが空車対策になります。荷主開拓と協力会社開拓は、車両稼働という同じ資源を両側から最適化する活動として、セットで設計すると効果的です。

開拓手法弱点・限界向いている使い方
紹介・既存荷主の口コミ数が読めず、待ちの姿勢になりがち信頼ベースの優良案件。育成と並行で
テレアポ・飛び込み担当者に届きにくく工数も大きい狙いを定めた大口の深耕に
求貨求車システムスポット中心で継続取引になりにくい帰り便・空車の即時の積載率改善
フォーム営業送る相手と文面の質に成果が左右される新規荷主・協力会社の母数づくり
展示会・業界イベント機会が限定的でコストも高い特定テーマでの認知・名刺獲得

「適正運賃」を武器にする——標準的運賃という共通言語

新規開拓で最もやってはいけないのは、仕事欲しさに安値で受けてしまうことです。安く取った荷物は利益を残さないだけでなく、人件費・燃料費の上昇局面では赤字運行にすらなりかねません。ここで活きるのが「標準的運賃」です。標準的運賃は、荷主との運賃交渉の参考指標として貨物自動車運送事業法の改正により創設され、国が告示しているもので、トラック運送業の持続可能な運営とドライバーの労働条件改善を目的としています。

直近では2024年3月に新たな標準的運賃が告示され、運賃水準が約8%引き上げられたうえ、荷役(積み込み・荷降ろし)の対価などを新たに加算する考え方が示されました。見直しの柱には「荷主等への適正な転嫁」「多重下請構造の是正」「多様な運賃・料金設定」が挙げられています。これは交渉の現場で大きな意味を持ちます。「うちが高いのではなく、これが国の示す適正水準です」と第三者の基準を共通言語にして話せるようになったからです。

新規開拓のアプローチ文面や初回提案でも、この観点は効きます。「安さ」を売りにするのではなく、「適正運賃で、その代わり納期遵守・品質・効率化提案で確実に応える」というメッセージは、2024年問題で痛い目を見た荷主ほど刺さります。価格competitionから降りて、価値で選ばれる土俵に移る——標準的運賃は、そのための足場です。なお、具体的な運賃の設定や交渉は各社の事情・契約に依存するため、最終的には個別の協議と書面での確認が前提になります。

物流会社のオフィスでノートPCを見ながら新規荷主の開拓と提案を計画する営業担当者、窓の外には倉庫とトラックが見える情景
強みの棚卸しから荷主リスト設計まで——新規開拓は「誰に何を売るか」の言語化から始まる

求貨求車と物流DX——「効率化を売る」という発想

求貨求車システムは、ひとことで言えば「帰り便(復路の空車)」と「運びたい貨物」をマッチングする仕組みです。たとえば東京から大阪へ荷物を運んだトラックが、空車のまま戻ると燃料も人件費も丸損になります。そこへ大阪発・東京行きの貨物をマッチングできれば、復路も売上を生み、積載率と収益が改善します。配車専門のスタッフ(アジャスター)が荷主・運送会社双方の条件をヒアリングして最適な運び方を提案するサービスもあり、中ロット貨物を積み合わせて運ぶ仕組みなど、低積載を埋める選択肢は広がっています。

ただし、求貨求車には限界もあります。多くはスポット(単発)のマッチングが中心で、継続的な取引基盤になりにくい点です。行政や物流団体がオープン型の求貨求車システムを運営していますが、信頼性などの課題から成約の伸びは限定的とも指摘されています。したがって、求貨求車は「即時の積載率改善」の道具と割り切り、そこで接点を持った荷主を継続契約に育てる、あるいは別ルートの新規開拓で安定取引を作る、という併用が現実的です。

そしてもう一段上の発想が「物流DX・効率化そのものを提案として売る」ことです。荷主が抱える悩みは、運賃だけではありません。荷待ち時間が長い、出荷データがアナログで配車計画が立てづらい、繁忙期に車両が確保できない、共同配送やモーダルシフトを検討したいが相談先がない——こうした課題に、運送会社の現場知見で具体策を持ち込めれば、価格を超えた価値で選ばれます。2026年4月施行の改正物流効率化法で効率化が制度的に求められる今、「効率化を一緒に進められるパートナー」というポジションは、新規開拓の強力な差別化軸になります。

STEP 01

強みと帰り便ルートを棚卸しする

対応エリア・車種・温度帯・空車が出やすい復路を整理し、「どんな荷主の、どんな輸送に強いか」を一行で言語化する。これが全アプローチの軸になる。

STEP 02

刺さる荷主候補をリスト化する

業種・地域・規模で荷主像を絞り込み、対象企業のリストを用意。製造・卸・EC・食品など、自社の強みと噛み合う発送拠点を持つ先を狙う。

STEP 03

フォーム営業で母数を作り、人で深耕する

お問い合わせフォームから個別文面で広く接点を作り、反応した荷主に営業担当が訪問・提案を集中。適正運賃+効率化提案で継続契約へ育てる。

なぜ「フォーム営業」が物流の新規開拓に向くのか

荷主候補となる製造業・卸売業・EC事業者などは、全国に膨大な数があります。テレアポや飛び込みだけでこの母数を回りきるのは、現場の人手が限られる運送会社には現実的ではありません。そこで有効なのが、企業の公式サイトにあるお問い合わせフォームから新規開拓のアプローチを送る「フォーム営業」です。フォーム営業には、物流の新規開拓と相性の良い利点があります。

第一に、相手の都合の良いタイミングで読んでもらえること。荷主の物流・購買担当は日中忙しく、電話に出られないことも多いものですが、フォーム経由なら手の空いたときに目を通してもらえます。第二に、担当部署に届きやすいこと。多くの企業でお問い合わせフォームの内容は担当窓口へ振り分けられるため、受付で止まりがちな飛び込みより前進しやすい。第三に、一定の母数を効率的にさばけることです。人がやると1件ずつ転記・入力に時間がかかりますが、ここを仕組み化できれば、営業担当は「反応のあった荷主への提案」という最も価値の高い仕事に集中できます。

ただし、フォーム営業の成果は「送る相手」と「文面の質」でほぼ決まります。自社の対応エリア・車種・強みに合わない荷主に一斉送信しても反応は得られません。逆に、相手のサイトを読んで「御社の○○拠点からの××方面の輸送で、当社の帰り便が活かせます」と具体的に踏み込めれば、反応率は大きく変わります。1社ずつ相手に合わせて書く——この手間こそが効くのですが、人力では到底回りません。だからこそ、AIで1社ずつ読んで個別文面を作る仕組みに価値が出てきます。

物流マップ上で一つのAIコアから多数の企業ビルへ光のラインが伸び、運送会社が多くの新規荷主へフォーム営業でアプローチする様子を表した図
1社ずつ読んで個別文面で届ける——フォーム営業の母数づくりをAIで自動化するイメージ

反応率を高めるフォーム文面の組み立て方

物流・運送業のフォーム営業文面は、次の流れで組むと相手に届きやすくなります。まず①相手の事情への共感(例:「2024年問題で輸送力の確保に課題を感じていらっしゃる企業様が増えています」)。次に②自社が解ける具体(対応エリア・車種・帰り便ルート・温度帯など、相手の発送に噛み合う点を一つに絞る)。続いて③信頼の裏づけ(許可番号・安全認定・実績の傾向など、誇張せず事実を簡潔に)。最後に④軽い次の一歩(「一度、御社の物量に合わせた概算をお出しできます」など、相手の負担が小さい依頼)。

逆効果になりやすいのは、自社紹介ばかりの長文、誰にでも当てはまるテンプレ文、過度な売り込みです。読み手は「自分(自社)に関係がある話か」を一瞬で判断します。だからこそ「相手のサイトに書かれていた事実」を一行でも引用できると、開封後の温度が変わります。送る相手を絞り、文面を相手に合わせる——この2点に、フォーム営業の成否は集約されます。

荷主側の視点——「運んでくれるパートナー」をどう探すか

ここで一度、売る側ではなく荷主の視点に立ってみましょう。新規開拓は相手を理解するほど刺さるからです。荷主が今いちばん恐れているのは「運べないこと」です。せっかく注文を取っても、運ぶ手段が確保できなければ納品できず、信用を失います。2024年問題以降、荷主の物流・購買部門では「協力運送会社を増やしておく」「特定の元請けへの依存を減らす」といったリスク分散が現実的な課題になっています。

さらに2026年4月施行の改正物流効率化法で、一定規模以上の荷主には物流統括管理者(CLO)の選任や効率化計画の策定が求められます。社内に「物流を最適化する責任者」が明確に置かれるということは、外部から効率化提案を持ち込まれたときに受け止める窓口ができるということでもあります。荷待ち時間の短縮、積載率の改善、共同配送、帰り便の活用——こうした提案は、以前なら「現場の話」で終わっていたものが、経営課題として扱われるようになります。

つまり荷主は今、「安く運ぶ会社」より「安定して運べて、効率化も一緒に考えてくれる会社」を求めています。新規開拓のメッセージは、この変化に合わせるべきです。価格表を送りつけるのではなく、「御社の○○という物流課題に、当社の△△で貢献できます」という形で、相手の経営課題に接続する。荷主が探しているものと、自社が提供できるものを正確に重ねる——それが、選ばれる荷主開拓の本質です。

需給が逆転した今、運送会社の新規開拓は「仕事をもらう営業」から「課題を一緒に解く提案」へと進化できます。鍵は、適正運賃という共通言語、求貨求車や物流DXという効率化の引き出し、そして膨大な荷主候補へ届くフォーム営業の母数づくり。この三つを噛み合わせたとき、価格競争から抜け出した「選ばれる物流会社」への道が開けます。

業種別に見る「狙い目の荷主」と協力会社ネットワーク

新規開拓を効率化するには、どの業種の荷主が自社の強みと噛み合いやすいかを、あらかじめ当たりをつけておくことが大切です。万人向けに営業するのではなく、勝てる相手から攻める。代表的な荷主業種と、運送会社が訴求しやすいポイントを整理しておきましょう。あくまで一般的な傾向であり、実際の相性は自社の車両構成や対応エリアによって変わります。

製造業(部材・完成品)は、原材料の入荷から完成品の出荷まで定常的な物流が発生し、ルート配送や定期便のニーズが安定しています。納期遵守と品質が重視されるため、適正運賃で確実に応える姿勢が刺さります。食品・飲料は温度帯管理(冷凍・冷蔵・定温)が鍵で、対応車両を持つ会社には大きな商機。賞味期限のある荷物ゆえ、欠車を出さない安定供給力が評価されます。EC・通販事業者は出荷量の波が大きく、繁忙期の車両確保が悩みの種。柔軟に台数を融通できる体制や、ラストワンマイルへの対応力が差別化点になります。建材・住宅設備は大型・長尺物やユニック車など特殊車両のニーズがあり、対応できる会社が限られるぶん参入余地があります。卸売・商社は多頻度小口の配送が多く、共同配送や中ロット輸送の提案が響きやすい領域です。

温度帯で攻める

冷凍・冷蔵・定温の対応車両は持つ会社が限られる。食品・飲料・医薬の荷主に対し、欠車を出さない安定供給力で選ばれる。

エリア・帰り便で攻める

自社の幹線・復路に発送拠点を持つ荷主を狙えば、帰り便を売上化できWin-Win。地場の小回りが効く点も訴求になる。

特殊車両で攻める

大型・長尺・ユニック・トレーラーなど対応会社が少ない領域は競合が薄い。建材・住宅設備・重量物の荷主に刺さる。

荷主開拓と並行して整えたいのが、協力会社(傭車先)のネットワークです。新規の荷主から大口の依頼が来ても、自社車両だけでは受けきれない場面は必ず訪れます。そのとき「申し訳ありませんが対応できません」と断れば、せっかく開拓した荷主との関係は一度きりで終わりかねません。逆に、信頼できる協力会社に一部を傭車して受注をつなげられれば、荷主の信頼を積み上げ、継続取引へと育てられます。協力会社の開拓も、フォーム営業や同業のネットワークを通じて計画的に進める価値があります。車両に余裕のある会社にとっては、安定して荷物を回してくれる元請けとの関係づくりが、そのまま空車・低積載対策になります。

つまり、運送会社の新規開拓は「荷主を増やす」と「運べる体制を増やす」の両輪で考えるのが理にかなっています。荷主開拓で需要を取り込み、協力会社ネットワークで供給能力を柔軟に伸ばす。この二つが噛み合えば、2024年問題で輸送力が制約されるなかでも、機会損失を最小化しながら事業を伸ばしていけます。新規開拓を単発のキャンペーンではなく、需給の両面を最適化し続ける「仕組み」として設計する——それが、これからの物流営業の勝ち筋です。

新規開拓を仕組みにする——ListGene × ApoGenePRO

ここまでの戦略を、現場で回る「仕組み」に落とし込むには、二つの要素が要ります。①狙うべき荷主候補のリストと、②そこへ1社ずつ個別文面で届ける手段です。営業屋が提供する「ListGene(リスジェネ)」は、約40万社の企業データベースから、業種・地域・規模・上場/非上場・キーワードなどで荷主候補を抽出できるAI営業リスト作成サービスです。「関東圏の食品製造業」「中部の建材・住宅設備」「ECの自社出荷をしている卸」といった条件で、自社の強みに噛み合う発送拠点を持つ企業を絞り込めます。お問い合わせフォームの有無も判定するため、フォーム営業の送信先として直結します。

そのリストへ実際にアプローチするのが「ApoGenePRO(アポジェネPRO)」です。AIが各企業のホームページを1社ずつ読み、お問い合わせフォームを発見・理解して、相手の事情に合わせた個別文面を生成し自動送信します。フォームが無い、あるいは送れない企業には、HP記載のメール窓口へAIが代替送信して取りこぼしを回収します。本文のURLは計測用に自動変換され、どの荷主候補が反応したかを可視化できるため、営業担当は「反応のあった先」に提案を集中できます。「営業お断り」と表記している企業は自動で検出して除外し、再送も防ぎます。

コスト面も新規事業として始めやすい設計です。基本料は月額3,000円(税込)、課金はフォーム送信が「成功」した分だけ1件3円。失敗した送信やメール代替送信は0円で、いわゆるムダ打ち課金がありません。さらにフォーム成功50件までは無料で試せるため、自社の荷主候補に文面がどれだけ刺さるかを、実費をかけずに検証できます。なお成功率はリスト品質や業界で変動し、あくまで「到達できたフォームに対しての話」です。実測ではおおむね40〜55%程度のレンジで、条件によって上下します(断定的な数字ではありません)。新規開拓の母数づくりを自動化し、人の営業力を提案・クロージングに振り向ける——それが、2024年問題後の物流営業を勝ち抜く現実的な型です。

フォーム営業を「迷惑をかけない運用」で進めるために

フォーム営業は有効な手法ですが、相手に迷惑をかけない運用が前提です。本記事は法律相談ではありませんが、実務上は次の点に配慮することが望ましいとされています。①各社サイトの利用規約を確認し、営業利用を禁じている場合は送らないこと。②相手の明示的な拒否(「営業お断り」「NG」等の表示)を尊重し、再送しないこと。③個人情報保護法の考え方をふまえ、取得した情報を適切に扱うこと。メールで送る場合は、特定電子メール法の趣旨(送信者表示やオプトアウトの考え方)にも留意します。要は、相手の立場を尊重し、関係のある会社に、関係のある内容だけを、節度をもって届けるということ。ApoGenePROが共有NGの自動適用や「営業お断り」表記の自動検出・除外を備えているのも、こうした「迷惑をかけない運用」を仕組みで支えるためです。

フォーム営業そのものの基礎や自動化の考え方は「フォーム営業の自動化とは?AIで成功率を上げる最新手法」もあわせてご覧ください。送信先となる荷主リストの作り方はListGene(AI営業リスト作成)で、成果課金型の自動フォーム営業の詳細はApoGenePROの紹介ページで確認できます。

よくある質問(FAQ)

Q.物流・運送業の新規開拓は、まず何から始めればよいですか?

A.最初に「誰に・何を売るのか」を一行で言語化することから始めます。自社の強み(対応エリア・車種・温度帯・帰り便ルート・物流DX提案力など)を棚卸しし、それが刺さる荷主像を業種・地域・規模で絞り込みます。次に対象リストを用意し、お問い合わせフォームへの新規開拓アプローチで母数を確保しながら、反応のあった先に営業担当が個別対応する、という二段構えが現実的です。標準的運賃を交渉の基準として共有しておくと、適正運賃ベースの提案がしやすくなります。

Q.2024年問題・2026年問題は、運送会社の営業にとって追い風ですか向かい風ですか?

A.両面あります。時間外労働の年960時間上限で輸送力が制約される一方、荷主側は「運んでくれる協力会社」「物流を効率化してくれるパートナー」を強く求めるようになりました。2026年4月施行の改正物流効率化法で一定規模以上の特定荷主に物流統括管理者(CLO)の選任などが課されたことも、外部パートナー探しの動機を高めています。適正運賃と効率化提案をセットで打ち出せる運送会社にとっては、商機が広がっている局面だと言えます。

Q.求貨求車システムだけで新規の荷主は増やせますか?

A.求貨求車は帰り便や空車を埋めて積載率を上げるには有効ですが、多くはスポット(単発)のマッチングが中心で、安定した継続取引の荷主を増やす手段としては限界があります。スポットで接点を持った荷主を継続契約に育てる、あるいはフォーム営業など自社主導の新規開拓で「指名で頼まれる関係」を別ルートで作る、という併用が現実的です。求貨求車=即時の積載率改善、新規開拓営業=中長期の取引基盤づくり、と役割を分けて考えると整理しやすくなります。

Q.フォーム営業は物流・運送業の新規開拓に向いていますか?

A.向いている手法の一つです。荷主候補となる製造業・卸売業・EC事業者などは数が多く、テレアポや飛び込みだけでは到底回りきれません。お問い合わせフォームからの新規開拓は、相手の都合の良いタイミングで読んでもらえ、担当部署に届きやすいという利点があります。重要なのは送る相手と文面の質で、自社の対応エリア・車種・強みに合う荷主に絞り、相手の事情に触れた個別文面を送ることが反応率を左右します。各社サイトの利用規約を確認し、断られた先には再送しない運用を徹底することも前提です。

Q.ApoGenePROは物流・運送業の新規開拓にどう役立ちますか?

A.ApoGenePROはAIが企業ホームページを1社ずつ読み、お問い合わせフォームを理解して個別文面で送る成果課金型のフォーム営業ツールです。ListGeneの企業データベースから、荷主候補となる業種・地域・規模の企業を抽出し、自社の対応エリアや車種に合う先へ効率的にアプローチできます。基本料は月3,000円、送信が成功した分だけ1件3円、失敗やメール代替送信は0円、フォーム成功50件までは無料で試せます。新規開拓の母数づくりを自動化し、反応のあった荷主に人の営業力を集中させる使い方が向いています。

成果が出た分だけ

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